腕枕
独特な幸福感
私は、腕枕が苦手だ。
少しの時間なら相手の脇に頭を乗せていられるけど、長い時間になると相手のことが気になってダメ。
重いんじゃなかなとか、そろそろ寝返り打ちたいんじゃないかなとか、気になってしまって、まったくくつろげない。
だから、割とすぐに頭を離してしまう。
付き合っていた男の人たちは、「特に腕枕に興味がない女」と思っていただろう。
那智さんが寝ころんで、右腕を体から離すのを合図に、私は那智さんの腕を枕にする。
右手を挙げるのを目で追いながら待つのは、おあずけ状態のわんこのよう。
いまでは、なんのためらいもなく那智さんの腕の間に割り込んで居座る私だが、やはりはじめの頃は腕枕を避けていた。
「なんで?嫌いなの?」と聞く那智さんに、苦手な理由を話す。
「相手の心を考えすぎて疲れるから。」
「それなら気にしないで、疲れればどかすから。だから、どかさないうちはそのままでいいんだよ。」
何度か、そんな風に言い聞かせてもらって、はじめて那智さんの腕は私の定位置に決定された。
マッサージをして「お疲れ〜」と腕を上げて、私を定位置に呼んでくれる。
喜んで、そこに収まる。
しばらく、ポツポツとおしゃべりするけど、そのうち那智さんの息が定期的な寝息に変わってくる。
ああ、お昼寝してしまうんだ。
ちょっと淋しい気もするけど、ちょっとくらい休んでもらうのも悪くない(あくまでも『ちょっと』ね)。
那智さんの気持ちよさそうな寝息と、心地よい腕枕で、私も瞼も重くなってきてしまう。
ダメ、ダメ、寝ちゃいけない。
アラームもセットしていないし、万が一寝過ごしてはいけない。
せめて、ベッドサイドに置いてある携帯が取れれば、目覚まし掛けるか、時間の確認だけでもできるのに。
頭を浮かそうとするけど、私の動きで那智さんが起きてしまっては申し訳ないから、それは諦める。
退屈だな〜。
そうだ、数を数えよう、時々那智さんはお昼寝の後「どれくらい寝た?」って聞くから、大体の時間がわかるように、数を数えよう。
300で5分、600で10分。
羊の数じゃないから、眠くならいでねと、私自身に言い聞かせて数えはじめる。
1、2,3,・・・171、172,173、ああ、退屈、もうすぐ3分ってところかしら。
退屈と睡魔と闘いながら、それでも、那智さんが眠れるようにじっとして、時間がわかるようにカウントを重ねる。
358、359,360、6分経った〜、もうダメ、じっとしているの疲れちゃった!!
でも、もう少し頑張って数えよう、361、362,363,・・・。
ああ、もう起こしちゃおうかな!!
退屈と睡魔の限界が訪れそうな、そのとき那智さんが寝返りを打ち、こちらを向いた。
左腕が、私を抱きかかえるようになり、両手で私を包み込む。
那智さんの胸に顔を埋める状態になって、息苦しいくらいだ。
幸せ、幸せ♪
もう、私は数を数えることなんかどうでも良くなって、退屈も睡魔もどこかへ飛んで行って、うっとりと定位置の心地よさを噛みしめる。
那智さんは、無意識で寝返りをしたのでしょうけど、はからずも私の退屈心を飛ばして、お昼寝中断の危機を逃れたのでありました。
一昨日の記事が、変態寄り(笑)だったので、昨日今日といつもの「ノロケ」に戻してみました♪
このどっち付かずの私のブログは「ノロケ、ノロケ、変態、ノロケ、ノロケ、変態、たまにうっとうしい」くらいの割合でいかがでしょう!?
私は、腕枕が苦手だ。
少しの時間なら相手の脇に頭を乗せていられるけど、長い時間になると相手のことが気になってダメ。
重いんじゃなかなとか、そろそろ寝返り打ちたいんじゃないかなとか、気になってしまって、まったくくつろげない。
だから、割とすぐに頭を離してしまう。
付き合っていた男の人たちは、「特に腕枕に興味がない女」と思っていただろう。
那智さんが寝ころんで、右腕を体から離すのを合図に、私は那智さんの腕を枕にする。
右手を挙げるのを目で追いながら待つのは、おあずけ状態のわんこのよう。
いまでは、なんのためらいもなく那智さんの腕の間に割り込んで居座る私だが、やはりはじめの頃は腕枕を避けていた。
「なんで?嫌いなの?」と聞く那智さんに、苦手な理由を話す。
「相手の心を考えすぎて疲れるから。」
「それなら気にしないで、疲れればどかすから。だから、どかさないうちはそのままでいいんだよ。」
何度か、そんな風に言い聞かせてもらって、はじめて那智さんの腕は私の定位置に決定された。
マッサージをして「お疲れ〜」と腕を上げて、私を定位置に呼んでくれる。
喜んで、そこに収まる。
しばらく、ポツポツとおしゃべりするけど、そのうち那智さんの息が定期的な寝息に変わってくる。
ああ、お昼寝してしまうんだ。
ちょっと淋しい気もするけど、ちょっとくらい休んでもらうのも悪くない(あくまでも『ちょっと』ね)。
那智さんの気持ちよさそうな寝息と、心地よい腕枕で、私も瞼も重くなってきてしまう。
ダメ、ダメ、寝ちゃいけない。
アラームもセットしていないし、万が一寝過ごしてはいけない。
せめて、ベッドサイドに置いてある携帯が取れれば、目覚まし掛けるか、時間の確認だけでもできるのに。
頭を浮かそうとするけど、私の動きで那智さんが起きてしまっては申し訳ないから、それは諦める。
退屈だな〜。
そうだ、数を数えよう、時々那智さんはお昼寝の後「どれくらい寝た?」って聞くから、大体の時間がわかるように、数を数えよう。
300で5分、600で10分。
羊の数じゃないから、眠くならいでねと、私自身に言い聞かせて数えはじめる。
1、2,3,・・・171、172,173、ああ、退屈、もうすぐ3分ってところかしら。
退屈と睡魔と闘いながら、それでも、那智さんが眠れるようにじっとして、時間がわかるようにカウントを重ねる。
358、359,360、6分経った〜、もうダメ、じっとしているの疲れちゃった!!
でも、もう少し頑張って数えよう、361、362,363,・・・。
ああ、もう起こしちゃおうかな!!
退屈と睡魔の限界が訪れそうな、そのとき那智さんが寝返りを打ち、こちらを向いた。
左腕が、私を抱きかかえるようになり、両手で私を包み込む。
那智さんの胸に顔を埋める状態になって、息苦しいくらいだ。
幸せ、幸せ♪
もう、私は数を数えることなんかどうでも良くなって、退屈も睡魔もどこかへ飛んで行って、うっとりと定位置の心地よさを噛みしめる。
那智さんは、無意識で寝返りをしたのでしょうけど、はからずも私の退屈心を飛ばして、お昼寝中断の危機を逃れたのでありました。
一昨日の記事が、変態寄り(笑)だったので、昨日今日といつもの「ノロケ」に戻してみました♪
このどっち付かずの私のブログは「ノロケ、ノロケ、変態、ノロケ、ノロケ、変態、たまにうっとうしい」くらいの割合でいかがでしょう!?