母の愛
独り言
お仕事をしていると親の愛情が感じられる場面によく出会う。
すべての家族が仲良し親子だということはないだろう。
いろいろな葛藤や衝突も経てきたとは思うけど、やはり佳き日にはその親なりの愛情は感じられるものだ。
新郎父と新郎がガッチリ握手なんてシーンはもちろんあるけれど、なんといっても母親のそれが大きいのは子どもを持つ身としては痛いほどわかる。
しかし、それはときとして溢れ過ぎてしまう場合もある。
くじ引きで新郎母が当たりインタビューをしたら
わたしの可愛い拓哉(仮名)ちゃん!!
なんて言い出すなんていうのは序の口(笑)
新郎母からの発案で両家両親から新郎新婦へ逆手紙の企画に、事前の打ち合わせでは4人分の手紙だから、それぞれ手短にと、用意してもらった父母合わせてBGM1曲分ずつの長さでとお願いしていたにも関わらず、発案者の新郎母だけ15分も『息子物語』を感情豊かにご披露してくれちゃったり。
「わたしがもう死にたい!!と家を飛び出したとき慎吾くん(仮名)だけは泣きながら止めてくれましたね」なんて内容に、用意したBGMが何度もリピートされる中、新郎は羞恥死(恥ずかしすぎて死ぬこと 笑)寸前だっただろう。
と、切ないほどだ(笑)
この新婦はちょっとクールなイメージだった。
整った顔立ちと、人の良さそうなうんと年上の新郎がよりそういうイメージにさせているのかもしれないけど、ともすれば『お高くとまってる』と思われるような人だった。
話を聞いていくと父親は不在。
3人兄弟の長女ということもあり、もしかしたら甘えるのが不得意なのかもしれないと感じるようになった。
(だから、うんと年上の新郎だったのかもね)
披露宴は新婦の学生時代の友人の余興で盛り上がり、なかなか良い雰囲気になった。
お得意の(笑)小規模会場だったのでわたしも自由によい雰囲気作りをお手伝いできたと思う。
花束贈呈前の新婦お手紙。
会場の反対側では新婦母は新郎両親と並び、それを聞く。
新婦と同じ様に整った顔立ちにすこしクールな印象のお母様、着物姿が凛としている。
両親立ち位置と司会台がすぐ近くだから1mとなりのお母さんがよく見える。
女手ひとつで3兄弟を育てたこと。
クールなお母さんは新婦が骨折したときもいつもと変わらず接してくれたこと。
ときに反発しながら、でもよき理解者だったこと。
父親不在の母と長女の間に同志のような空気さえ感じる内容だった。
それとは裏腹に新婦の声は震えている。
骨折したときも泣き顔を見せなかったと手紙に書いていた新婦だったのに、こらえきれずみるみるうちに大粒の涙が零れるのが両親側にいるわたしにもわかるほどだった。
周囲ももらい泣きして鼻をすする音がそこここで聞こえる中、両親のもとへ花束を持って歩き出す。
新婦が母親の前に立った。
わたしのアナウンスをきっかけに渡す流れになるのだけど、渡す前の振りをはじめたとき、ああ、見てしまった。
大きな花束を左手に抱え、涙を流し、でも、必死に堪えるうつむき加減の新婦と向き合った母の愛情が零れるほどの葛藤を。
はらはらと泣く娘を抱きしめたい、涙を拭ってやりたい、でも、進行の流れは止めてはいけないし、列席者の前で過剰な反応はためらったのだろう。
両手を出そうとして戻す。
ふるふると震えるように小さく、その動きを3往復ほどした。
愛情と理性のせめぎ合い。
もどかしいほどの葛藤。
ああ、お母さん、いま抱きしめてやりたいよね。
涙をこらえているけど、ぜんぜんこらえられていない我が子の、一緒に支えてきた長女の幼子のような涙に、人目も憚らずドレスやヘアメイクなんて無視してがっと抱きしめてよしよしと撫でてやりたいよね!!
時間にしたら3秒。
そんな瞬間を見てしまいながらのアナウンス!!
まずいものを見てしまった^^;
わたしまでこみ上げる!!!
急いで顔を背け、見なかったことにする!!
回路を遮断して贈呈のきっかけをアナウンスして、とりあえず、事なきを得る^^;
はあ。
毎度、毎度、こんなシーンに出くわすのだ。
いいお仕事で幸せ者だと理解しているけど、ヘトヘトだ(笑)
「等式」感想です。「見なかったことにする」気合いが必要だよね、仕切り直さないと進めない空気を打ち破るりん子?!(笑)
お仕事をしていると親の愛情が感じられる場面によく出会う。
すべての家族が仲良し親子だということはないだろう。
いろいろな葛藤や衝突も経てきたとは思うけど、やはり佳き日にはその親なりの愛情は感じられるものだ。
新郎父と新郎がガッチリ握手なんてシーンはもちろんあるけれど、なんといっても母親のそれが大きいのは子どもを持つ身としては痛いほどわかる。
しかし、それはときとして溢れ過ぎてしまう場合もある。
くじ引きで新郎母が当たりインタビューをしたら
わたしの可愛い拓哉(仮名)ちゃん!!
なんて言い出すなんていうのは序の口(笑)
新郎母からの発案で両家両親から新郎新婦へ逆手紙の企画に、事前の打ち合わせでは4人分の手紙だから、それぞれ手短にと、用意してもらった父母合わせてBGM1曲分ずつの長さでとお願いしていたにも関わらず、発案者の新郎母だけ15分も『息子物語』を感情豊かにご披露してくれちゃったり。
「わたしがもう死にたい!!と家を飛び出したとき慎吾くん(仮名)だけは泣きながら止めてくれましたね」なんて内容に、用意したBGMが何度もリピートされる中、新郎は羞恥死(恥ずかしすぎて死ぬこと 笑)寸前だっただろう。
と、切ないほどだ(笑)
この新婦はちょっとクールなイメージだった。
整った顔立ちと、人の良さそうなうんと年上の新郎がよりそういうイメージにさせているのかもしれないけど、ともすれば『お高くとまってる』と思われるような人だった。
話を聞いていくと父親は不在。
3人兄弟の長女ということもあり、もしかしたら甘えるのが不得意なのかもしれないと感じるようになった。
(だから、うんと年上の新郎だったのかもね)
披露宴は新婦の学生時代の友人の余興で盛り上がり、なかなか良い雰囲気になった。
お得意の(笑)小規模会場だったのでわたしも自由によい雰囲気作りをお手伝いできたと思う。
花束贈呈前の新婦お手紙。
会場の反対側では新婦母は新郎両親と並び、それを聞く。
新婦と同じ様に整った顔立ちにすこしクールな印象のお母様、着物姿が凛としている。
両親立ち位置と司会台がすぐ近くだから1mとなりのお母さんがよく見える。
女手ひとつで3兄弟を育てたこと。
クールなお母さんは新婦が骨折したときもいつもと変わらず接してくれたこと。
ときに反発しながら、でもよき理解者だったこと。
父親不在の母と長女の間に同志のような空気さえ感じる内容だった。
それとは裏腹に新婦の声は震えている。
骨折したときも泣き顔を見せなかったと手紙に書いていた新婦だったのに、こらえきれずみるみるうちに大粒の涙が零れるのが両親側にいるわたしにもわかるほどだった。
周囲ももらい泣きして鼻をすする音がそこここで聞こえる中、両親のもとへ花束を持って歩き出す。
新婦が母親の前に立った。
わたしのアナウンスをきっかけに渡す流れになるのだけど、渡す前の振りをはじめたとき、ああ、見てしまった。
大きな花束を左手に抱え、涙を流し、でも、必死に堪えるうつむき加減の新婦と向き合った母の愛情が零れるほどの葛藤を。
はらはらと泣く娘を抱きしめたい、涙を拭ってやりたい、でも、進行の流れは止めてはいけないし、列席者の前で過剰な反応はためらったのだろう。
両手を出そうとして戻す。
ふるふると震えるように小さく、その動きを3往復ほどした。
愛情と理性のせめぎ合い。
もどかしいほどの葛藤。
ああ、お母さん、いま抱きしめてやりたいよね。
涙をこらえているけど、ぜんぜんこらえられていない我が子の、一緒に支えてきた長女の幼子のような涙に、人目も憚らずドレスやヘアメイクなんて無視してがっと抱きしめてよしよしと撫でてやりたいよね!!
時間にしたら3秒。
そんな瞬間を見てしまいながらのアナウンス!!
まずいものを見てしまった^^;
わたしまでこみ上げる!!!
急いで顔を背け、見なかったことにする!!
回路を遮断して贈呈のきっかけをアナウンスして、とりあえず、事なきを得る^^;
はあ。
毎度、毎度、こんなシーンに出くわすのだ。
いいお仕事で幸せ者だと理解しているけど、ヘトヘトだ(笑)
「等式」感想です。「見なかったことにする」気合いが必要だよね、仕切り直さないと進めない空気を打ち破るりん子?!(笑)