事前リサーチ
独り言
あと10日ほど?で7万件。
皆様のおかげでコツコツと積み重ね、7万に近付いてます。
感謝の気持ちでいっぱいです。
その感謝の気持ちは、7万になったときにちゃんとお伝えするとして。
毎度、このくらいになるとふたりの間で「感謝記念どうする?」という話題が出ます。
もともと感謝記念は那智さんが「自己完結のりん子ブログに風穴を開ける」という意図で、募集があるなし関わらず「みなさんに向かってドア開けてます」という意志表示のひとつとしてはじめたものでした。
それなりに応募をいただけたり、まったく反応なしだったり、住んでいる場所の都合で叶わなかったり、いろいろですが、毎回わたしたちは楽しんでいます。
5万を最後におしまいにしようかとか、今度は10万まで飛ばそうかとか、言いながら企画を考えるのも楽しい。
いい企画がなければやめようと話しているのですが、前回は「チャット」という新しい案が浮かび、また続くことになったのです。(これはいまも楽しんでます^^)
で、そろそろ7万ですね〜ということになりました。
いま、ひとつ候補に挙げてる(わたしが盛り上がってる)のが。
「那智があなたの願望叶えます」
いかがでしょう!?
「縛られてみたい」
「ちょっと痛いことされてみたい」
「プチ露出してみたい」
どれも自分ひとりでは叶わないし、パートナーを探すのも勇気がいる。
本格的にSMをするのは怖いけど、ちょっと体験してみたい。
そんなあなたの心に秘めた願望を、那智が叶えます。
「薬指の刺青」で安全確実は実証済み。
更にりん子の「しっかりサポート」付き。
たとえ男性からのお申し出といえども、怯むことなくご希望に添うよう誠心誠意務めます。
さあ、思い切って悦楽の扉を開いてみませんか!?
※ただし、スカトロ等の生理現象によるものにはお応えしかねる場合がございます。
こんなのどうでしょう!?
でも、これ、応募なかったら那智さん悲しいかな…本人はそんなことないと思うけど、提案したわたしが申し訳ない。
なので、事前リサーチ。
どうでしょう!?これで、どなたか応募あるかしら?
ありそうなら、感謝記念の企画に採用してもらおっかな〜。
追伸:と。ここまで書いて、男性は却下されてしまいました。男性の方、今回はごめんなさい。
あと10日ほど?で7万件。
皆様のおかげでコツコツと積み重ね、7万に近付いてます。
感謝の気持ちでいっぱいです。
その感謝の気持ちは、7万になったときにちゃんとお伝えするとして。
毎度、このくらいになるとふたりの間で「感謝記念どうする?」という話題が出ます。
もともと感謝記念は那智さんが「自己完結のりん子ブログに風穴を開ける」という意図で、募集があるなし関わらず「みなさんに向かってドア開けてます」という意志表示のひとつとしてはじめたものでした。
それなりに応募をいただけたり、まったく反応なしだったり、住んでいる場所の都合で叶わなかったり、いろいろですが、毎回わたしたちは楽しんでいます。
5万を最後におしまいにしようかとか、今度は10万まで飛ばそうかとか、言いながら企画を考えるのも楽しい。
いい企画がなければやめようと話しているのですが、前回は「チャット」という新しい案が浮かび、また続くことになったのです。(これはいまも楽しんでます^^)
で、そろそろ7万ですね〜ということになりました。
いま、ひとつ候補に挙げてる(わたしが盛り上がってる)のが。
「那智があなたの願望叶えます」
いかがでしょう!?
「縛られてみたい」
「ちょっと痛いことされてみたい」
「プチ露出してみたい」
どれも自分ひとりでは叶わないし、パートナーを探すのも勇気がいる。
本格的にSMをするのは怖いけど、ちょっと体験してみたい。
そんなあなたの心に秘めた願望を、那智が叶えます。
「薬指の刺青」で安全確実は実証済み。
更にりん子の「しっかりサポート」付き。
たとえ男性からのお申し出といえども、怯むことなくご希望に添うよう誠心誠意務めます。
さあ、思い切って悦楽の扉を開いてみませんか!?
※ただし、スカトロ等の生理現象によるものにはお応えしかねる場合がございます。
こんなのどうでしょう!?
でも、これ、応募なかったら那智さん悲しいかな…本人はそんなことないと思うけど、提案したわたしが申し訳ない。
なので、事前リサーチ。
どうでしょう!?これで、どなたか応募あるかしら?
ありそうなら、感謝記念の企画に採用してもらおっかな〜。
追伸:と。ここまで書いて、男性は却下されてしまいました。男性の方、今回はごめんなさい。
彼岸の入り
独特な幸福感
もう数年経つ。
注:今日は文中リンクが多いです。けっこう重い話にリンクしてありますが、これも「薬指の刺青」の特色と思ってお楽しみいただければ、嬉しいです。
あ、でも、本文はいつもの感じ^^;
那智さんのお仕事の環境が変わって会う頻度が極端に減った1年。(「ノロケとトホホなお話」などなど)
会えるのは、片道2時間かけてのランチだけ。
お仕事場でお仕事してるそばに1時間。
夜、物凄い遠回りをしてわたしの家の近くまで来てくれて、わずかな時間抱き合う。
振り返れば1年なんだけど、いつその環境が変わるかわからない、不安な1年間だった。
それでも、別れるとか、他で代用しようなんて、微塵も思わなかった。
あの、安心をもらうだけでいい。
わたしは片道2時間、それだけのために通った。
ちょうど同じ時期に父の癌が発覚して闘病を始めた。
皮肉にも那智さんに会えないことが、逆に父に思い切り時間を割けるという効果をもたらし、最終的に悔いることなく父を見送ることができたのだ。
散々迷惑をかけられた父だったが、不思議なことになんの思惑もなく、思う存分看病できた。
それは、那智さんの存在が大きく、また、母や姉と上手に連携できたことも感謝するところだ。
何より、非常に、子供のようでまわりに迷惑ばかりかけ、わたしと相性の悪い(よく考えたら、もしかして似たもの同士なのかもしれない^^;)、おねえちゃんばっかり可愛がる父だったが、基本悪い人間ではなかったので、どこかに「愛すべき」部分があったのだろう。(「私について(父性とシスターコンプレックス)」辺りを読むと更に面白い!?)
ただただ、子供のような人だったというだけ。
だから、弱ってしまったら、こちらは一生懸命になれてしまったのかな。
ああ、長くなっちゃった^^;(この先も長いです!)
那智さんに会えない、その頃。
わたしは少しずつ「可愛い」ものを自分に許すようになっていた。(「ピンク」)
ピンクの手帳、フリルの付いた日傘。
ある日、縄がほしいと思った。
那智さんは麻縄とオレンジのロープを持っていたけど、ピンク色がほしいと思ったのだ。
可愛らしいものでわたしを縛ってほしい、次いつその機会が訪れるかわからないけど。
だからこそ、その日を待つモチベーションとしても、それを持っていたい。
お守りのうように。
そう思って手芸屋さんに行った。
何種類も何色も陳列された棚を前にして、自分の見切り発車を恨む(笑)
太さや色は、とりあえずいい。
でも、長さがわからなかった。
いつも縛られてるくせに、それが何mか、皆目見当がつかない^^;
いかに那智さん任せかということが身にしみた。
5m?6m?でも、そんな長さ買うの変だよね?そんな長い紐の使い道って、そんなないよね?
店員さんに長さを申告するのにどうしたら良いかわからずに、ぐるぐるした結果、わたしの過剰な自意識と羞恥心が「3m」と告げた。
それからどのくらい経ってからだろうか、その、可愛らしいベビーピンクの綿ロープを使えることができる日が来た。
那智さんのお仕事環境は相変わらずなのだけど、ちょっとイレギュラーにお昼から自由な時間が取れることになったのだ。
すっごく嬉しい。
だって半年ぶりくらいにゆっくり会えるのだもの。
仕事場に片隅でいつ誰が来るかとヒヤヒヤしながら一瞬抱かれる、ランチで足を踏んでもらう、そんなことがいつまで続くかわからない中、数時間一緒にいられるのだもの。
那智さんに、いろんなことしてもらって、抱き合って、皮膚の感触を味わいたい。
実は、そのとき、父の容態がおもわしくなくて、前々日も「今夜が峠」と呼び出されていたのだ。
でも、背に腹は代えられない、千載一遇のこのチャンスを逃したくない(笑)
お父さん、いいよね。
わたし、昨日も今朝も意識のないあなたに付き添っていたのだものね。
ちょっと父に詫びながら、でも、やっぱり心はスキップ。
万が一と、わたしの地元のほうまで来てくれて、携帯の電波の入るホテルを選んでくれる。
久しぶりに入るホテルは、なんだか照れ臭い。
ああ、でも、早く、早く那智さんに抱きしめてほしい。
ぐちゃぐちゃにされて、那智さんでいっぱいにしてほしい。
ホテルに入り、まず。
「那智さん、これ、使ってください。」
自分の縛る縄を自分で選んで、差し出す。
なんて甘美な瞬間。
「えー!?これ短過ぎだよ。」
あ〜あ、やっぱりそうでしたか…。
「わからなくて、恥ずかしいから3mにしちゃいました。」
「いつも使ってるのは10mだよ。」
げげ、そんなに長いものなのですか!?
いや、でも、知ってても、あまりのあり得ない長さに申告できなかったわ。
甘美な瞬間はあっけなく打ち砕かれ、それでも、久しぶりの喜びで、これまたあっけなく気持ちは「そっち」に^^;
「じゃ、これ使ってあげるね。短いから胸のところだけ。」
そういって、ベビーピンクのロープで胸を絞り出すように拘束する。
嬉しい、ちょっと恥ずかしい。
自由な手はオレンジのロープで後ろ手に縛られた。
わたしの上半身は一気に不自由。
でも、那智さんの手によって自由を奪われることの、なんて幸せなこと。
久しぶりだからだろうか。
すぐ那智さんも裸になりベッドに腰掛けて、わたしは足下にしゃがみお口を使わせた。
このまま抱くんだ。
「上になって。」
ベッドに横になり那智さんが指示。
いきなり上になるの?恥ずかしいな。
でも、そんな状態すら久しぶりで、恥ずかしいけど嬉しい。
はやる気持ちを抑え、那智さんの上に跨がる。
ああ、気持ち良い。
不自由な上半身ではバランスが取りにくく、ぎこちない動きで、それでも恥ずかしいほど、腰は必死だ。
嬉しい、那智さん、こうしてほしかったのです、とても、とても。
あなたに抱かれたかった。
喜びと快感に浸りかけた、そのとき。
「ブ〜〜〜〜ン、ブ〜〜〜〜ン」
え?バイブレーター!?
…携帯?
動きを緩め、テーブルの上にあるそれを見据える。
「ブ〜〜〜〜ン、ブ〜〜〜〜ン。」
わたしの携帯だ!!!!!
普段、あまり携帯の鳴らないわたしの、このときのそれは、絶対「父関係」だ!!!!!
携帯、取らなきゃ!!
でも…でも、無理、無理。
これじゃ出られないよ!!!!
那智さんとわたし繋がったまま、しかもわたし手縛られてる…。
己の姿を鑑みて、いますぐ電話に出られる状態じゃないことを悟り、慌てる。
ベビーピンクで絞り出された胸とブルブル震える携帯を交互に見て、ただただ慌てる。
「ブ〜〜〜〜ン、…」
切れた。
「那智さん!!きっと、父です。母からだと思います。とにかく解いてください。」
そういって、両手を自由にしてもらい着信履歴を見ると、やはり母の携帯からだった。
急いで掛け直すけど、通じない。
あわあわするわたしに「もし何かあったら、絶対かけてきてくれるでしょ。あちらは病院なのだろうから、あまりこちらからかけないほうがいい。」そう落ち着かせてくれる。
父に何かあったのだろうか。
そのまま数秒、携帯を見つめるものの、音沙汰ない。
「おいで」
那智さんが、また、わたしを呼んだ。
さっきの続き。
那智さんは、こういうとき、敢えて何もなかったようにしてくれるのだ。
重大なことは、重大なこととして目の前に迫ってきたら、対処する。
いまどうすることもできないのなら、それで心を痛める必要はないという感じ。
冷たい反応かな、でも、こういうとき、一緒になって慌てたり沈んだりしてくれないほうが、わたしはありがたい。(単に続きがしたいだけ、なんて思わないでね^^)
今度は自由なまま、また那智さんに跨がる。
自由な分、さっきより快感も大きくなるはずだ。
ゆっくりと腰を動かす。
「ブ〜〜〜〜ン、ブ〜〜〜〜ン」
ぎゃーーーー、まただ。
慌てて那智さんから飛び退き、携帯を握る。
裸のまま、ベビーピンクで拘束され。
ああ、身も蓋もない姿。
留守電に切り替わっていて、そこには父が息を引き取ったことと病院に来るようにと告げられていた。
脱力。
悔いはない。
今朝まで付き添っていたから看取れなかったこともいい。
ずっと苦しそうだったから、むしろ楽になれてホッとしているくらいだった。
でも、でも、お父さん、もうちょっと待ってくれてもいいんじゃない!?
ホテルに入って20分よ。
お父さんが楽になるようにって、先生たちに引かれながらもモルヒネを多くしてもらうように、高タンパク高カロリーの点滴をやめてもらったじゃない。
全身全霊であなたに付き添ったじゃない。
せめて、あと、2時間、我慢してほしかったよ〜。
だって、ホテル入って20分よ。
まったく、最後の最後まで、わたしを苦しめるのね(笑)
あまりのタイミングの悪さに涙なんか出やしない。
ベビーピンクのわたしを抱きしめ「俺が一緒のときで、俺はよかった」そういって髪を撫でてくれる。
そしたら、涙がポロポロっと出て来た.
「ごめんなさい、行かなきゃ。とにかく電話しなきゃ。」
「まず、落ち着いて着替えて、それから電話しな。言い方は悪いけど、もう亡くなっているなら一分一秒を争うこともないでしょ。」
着替えて電話して、最後にもう一度抱きしめてもらって、わたしだけタクシーに乗る。
タクシーの運転手さんに話しかける。
「いま、父が亡くなったんですよ。だけど、わたし、一生懸命看病したから悔いないんだ。」
わずか20分間の逢瀬。
那智さんには、申し訳なかったけど、なんだか、父とわたしらしいなとひとり苦笑い。
死に行く人には誠心誠意尽くす。
悲しいけど、悔いが残らない心地良さを、一緒に看病した母と姉がわたしに教えてくれた。
そして、お父さん、わたし、お父さんが死んじゃうとき、大好きな人に抱かれていたからねと、不謹慎にも報告する。
きっと、親不孝な娘だと、下ネタが好きだった父は笑ってくれると思ってる。
タクシーの運転手さんは、戸惑いながらも声をかけてくれる。
なんだか、いろんなことにお礼を言いたい気持ちでタクシーに揺られていた。
もう、数年経つから、いいかな。
不謹慎なお話でした。
もうすぐお彼岸。
故人の供養は、その人を思い出すことといいますよね。
昨日お墓参りしてきました。
「お父さん、あのときのことブログに書くけど、いいよね。」と手を合わせてきました。
きっと、いいって言ってくれてるよね、お父さん^^
もう数年経つ。
注:今日は文中リンクが多いです。けっこう重い話にリンクしてありますが、これも「薬指の刺青」の特色と思ってお楽しみいただければ、嬉しいです。
あ、でも、本文はいつもの感じ^^;
那智さんのお仕事の環境が変わって会う頻度が極端に減った1年。(「ノロケとトホホなお話」などなど)
会えるのは、片道2時間かけてのランチだけ。
お仕事場でお仕事してるそばに1時間。
夜、物凄い遠回りをしてわたしの家の近くまで来てくれて、わずかな時間抱き合う。
振り返れば1年なんだけど、いつその環境が変わるかわからない、不安な1年間だった。
それでも、別れるとか、他で代用しようなんて、微塵も思わなかった。
あの、安心をもらうだけでいい。
わたしは片道2時間、それだけのために通った。
ちょうど同じ時期に父の癌が発覚して闘病を始めた。
皮肉にも那智さんに会えないことが、逆に父に思い切り時間を割けるという効果をもたらし、最終的に悔いることなく父を見送ることができたのだ。
散々迷惑をかけられた父だったが、不思議なことになんの思惑もなく、思う存分看病できた。
それは、那智さんの存在が大きく、また、母や姉と上手に連携できたことも感謝するところだ。
何より、非常に、子供のようでまわりに迷惑ばかりかけ、わたしと相性の悪い(よく考えたら、もしかして似たもの同士なのかもしれない^^;)、おねえちゃんばっかり可愛がる父だったが、基本悪い人間ではなかったので、どこかに「愛すべき」部分があったのだろう。(「私について(父性とシスターコンプレックス)」辺りを読むと更に面白い!?)
ただただ、子供のような人だったというだけ。
だから、弱ってしまったら、こちらは一生懸命になれてしまったのかな。
ああ、長くなっちゃった^^;(この先も長いです!)
那智さんに会えない、その頃。
わたしは少しずつ「可愛い」ものを自分に許すようになっていた。(「ピンク」)
ピンクの手帳、フリルの付いた日傘。
ある日、縄がほしいと思った。
那智さんは麻縄とオレンジのロープを持っていたけど、ピンク色がほしいと思ったのだ。
可愛らしいものでわたしを縛ってほしい、次いつその機会が訪れるかわからないけど。
だからこそ、その日を待つモチベーションとしても、それを持っていたい。
お守りのうように。
そう思って手芸屋さんに行った。
何種類も何色も陳列された棚を前にして、自分の見切り発車を恨む(笑)
太さや色は、とりあえずいい。
でも、長さがわからなかった。
いつも縛られてるくせに、それが何mか、皆目見当がつかない^^;
いかに那智さん任せかということが身にしみた。
5m?6m?でも、そんな長さ買うの変だよね?そんな長い紐の使い道って、そんなないよね?
店員さんに長さを申告するのにどうしたら良いかわからずに、ぐるぐるした結果、わたしの過剰な自意識と羞恥心が「3m」と告げた。
それからどのくらい経ってからだろうか、その、可愛らしいベビーピンクの綿ロープを使えることができる日が来た。
那智さんのお仕事環境は相変わらずなのだけど、ちょっとイレギュラーにお昼から自由な時間が取れることになったのだ。
すっごく嬉しい。
だって半年ぶりくらいにゆっくり会えるのだもの。
仕事場に片隅でいつ誰が来るかとヒヤヒヤしながら一瞬抱かれる、ランチで足を踏んでもらう、そんなことがいつまで続くかわからない中、数時間一緒にいられるのだもの。
那智さんに、いろんなことしてもらって、抱き合って、皮膚の感触を味わいたい。
実は、そのとき、父の容態がおもわしくなくて、前々日も「今夜が峠」と呼び出されていたのだ。
でも、背に腹は代えられない、千載一遇のこのチャンスを逃したくない(笑)
お父さん、いいよね。
わたし、昨日も今朝も意識のないあなたに付き添っていたのだものね。
ちょっと父に詫びながら、でも、やっぱり心はスキップ。
万が一と、わたしの地元のほうまで来てくれて、携帯の電波の入るホテルを選んでくれる。
久しぶりに入るホテルは、なんだか照れ臭い。
ああ、でも、早く、早く那智さんに抱きしめてほしい。
ぐちゃぐちゃにされて、那智さんでいっぱいにしてほしい。
ホテルに入り、まず。
「那智さん、これ、使ってください。」
自分の縛る縄を自分で選んで、差し出す。
なんて甘美な瞬間。
「えー!?これ短過ぎだよ。」
あ〜あ、やっぱりそうでしたか…。
「わからなくて、恥ずかしいから3mにしちゃいました。」
「いつも使ってるのは10mだよ。」
げげ、そんなに長いものなのですか!?
いや、でも、知ってても、あまりのあり得ない長さに申告できなかったわ。
甘美な瞬間はあっけなく打ち砕かれ、それでも、久しぶりの喜びで、これまたあっけなく気持ちは「そっち」に^^;
「じゃ、これ使ってあげるね。短いから胸のところだけ。」
そういって、ベビーピンクのロープで胸を絞り出すように拘束する。
嬉しい、ちょっと恥ずかしい。
自由な手はオレンジのロープで後ろ手に縛られた。
わたしの上半身は一気に不自由。
でも、那智さんの手によって自由を奪われることの、なんて幸せなこと。
久しぶりだからだろうか。
すぐ那智さんも裸になりベッドに腰掛けて、わたしは足下にしゃがみお口を使わせた。
このまま抱くんだ。
「上になって。」
ベッドに横になり那智さんが指示。
いきなり上になるの?恥ずかしいな。
でも、そんな状態すら久しぶりで、恥ずかしいけど嬉しい。
はやる気持ちを抑え、那智さんの上に跨がる。
ああ、気持ち良い。
不自由な上半身ではバランスが取りにくく、ぎこちない動きで、それでも恥ずかしいほど、腰は必死だ。
嬉しい、那智さん、こうしてほしかったのです、とても、とても。
あなたに抱かれたかった。
喜びと快感に浸りかけた、そのとき。
「ブ〜〜〜〜ン、ブ〜〜〜〜ン」
え?バイブレーター!?
…携帯?
動きを緩め、テーブルの上にあるそれを見据える。
「ブ〜〜〜〜ン、ブ〜〜〜〜ン。」
わたしの携帯だ!!!!!
普段、あまり携帯の鳴らないわたしの、このときのそれは、絶対「父関係」だ!!!!!
携帯、取らなきゃ!!
でも…でも、無理、無理。
これじゃ出られないよ!!!!
那智さんとわたし繋がったまま、しかもわたし手縛られてる…。
己の姿を鑑みて、いますぐ電話に出られる状態じゃないことを悟り、慌てる。
ベビーピンクで絞り出された胸とブルブル震える携帯を交互に見て、ただただ慌てる。
「ブ〜〜〜〜ン、…」
切れた。
「那智さん!!きっと、父です。母からだと思います。とにかく解いてください。」
そういって、両手を自由にしてもらい着信履歴を見ると、やはり母の携帯からだった。
急いで掛け直すけど、通じない。
あわあわするわたしに「もし何かあったら、絶対かけてきてくれるでしょ。あちらは病院なのだろうから、あまりこちらからかけないほうがいい。」そう落ち着かせてくれる。
父に何かあったのだろうか。
そのまま数秒、携帯を見つめるものの、音沙汰ない。
「おいで」
那智さんが、また、わたしを呼んだ。
さっきの続き。
那智さんは、こういうとき、敢えて何もなかったようにしてくれるのだ。
重大なことは、重大なこととして目の前に迫ってきたら、対処する。
いまどうすることもできないのなら、それで心を痛める必要はないという感じ。
冷たい反応かな、でも、こういうとき、一緒になって慌てたり沈んだりしてくれないほうが、わたしはありがたい。(単に続きがしたいだけ、なんて思わないでね^^)
今度は自由なまま、また那智さんに跨がる。
自由な分、さっきより快感も大きくなるはずだ。
ゆっくりと腰を動かす。
「ブ〜〜〜〜ン、ブ〜〜〜〜ン」
ぎゃーーーー、まただ。
慌てて那智さんから飛び退き、携帯を握る。
裸のまま、ベビーピンクで拘束され。
ああ、身も蓋もない姿。
留守電に切り替わっていて、そこには父が息を引き取ったことと病院に来るようにと告げられていた。
脱力。
悔いはない。
今朝まで付き添っていたから看取れなかったこともいい。
ずっと苦しそうだったから、むしろ楽になれてホッとしているくらいだった。
でも、でも、お父さん、もうちょっと待ってくれてもいいんじゃない!?
ホテルに入って20分よ。
お父さんが楽になるようにって、先生たちに引かれながらもモルヒネを多くしてもらうように、高タンパク高カロリーの点滴をやめてもらったじゃない。
全身全霊であなたに付き添ったじゃない。
せめて、あと、2時間、我慢してほしかったよ〜。
だって、ホテル入って20分よ。
まったく、最後の最後まで、わたしを苦しめるのね(笑)
あまりのタイミングの悪さに涙なんか出やしない。
ベビーピンクのわたしを抱きしめ「俺が一緒のときで、俺はよかった」そういって髪を撫でてくれる。
そしたら、涙がポロポロっと出て来た.
「ごめんなさい、行かなきゃ。とにかく電話しなきゃ。」
「まず、落ち着いて着替えて、それから電話しな。言い方は悪いけど、もう亡くなっているなら一分一秒を争うこともないでしょ。」
着替えて電話して、最後にもう一度抱きしめてもらって、わたしだけタクシーに乗る。
タクシーの運転手さんに話しかける。
「いま、父が亡くなったんですよ。だけど、わたし、一生懸命看病したから悔いないんだ。」
わずか20分間の逢瀬。
那智さんには、申し訳なかったけど、なんだか、父とわたしらしいなとひとり苦笑い。
死に行く人には誠心誠意尽くす。
悲しいけど、悔いが残らない心地良さを、一緒に看病した母と姉がわたしに教えてくれた。
そして、お父さん、わたし、お父さんが死んじゃうとき、大好きな人に抱かれていたからねと、不謹慎にも報告する。
きっと、親不孝な娘だと、下ネタが好きだった父は笑ってくれると思ってる。
タクシーの運転手さんは、戸惑いながらも声をかけてくれる。
なんだか、いろんなことにお礼を言いたい気持ちでタクシーに揺られていた。
もう、数年経つから、いいかな。
不謹慎なお話でした。
もうすぐお彼岸。
故人の供養は、その人を思い出すことといいますよね。
昨日お墓参りしてきました。
「お父さん、あのときのことブログに書くけど、いいよね。」と手を合わせてきました。
きっと、いいって言ってくれてるよね、お父さん^^
ついにデビュー!?1
独り言
そろそろフィットネスに通いはじめて10ヶ月。
去年の後半くらいからだんだんペースが掴めてきて、ウエストとヒップアップに重点を置いて、更に代謝アップのメニューを徐々に上げていってます。
でも、だいたい週2回、時々1回、たまーになし^^;なので、亀の歩み。
だけどね、ちょっとだけウエストくびれてきたのです!!
あ、このお話はまた今度にさせてね。
それより今日は別のお話で。
フィットネス話題の時によく登場する「ロデオ○○」。
あの跨がってゆさゆさするマシーン。
あれが、リニューアルのあとのフロアの隅にずらっと鎮座して現れたときには、一点の曇りない快晴の青空のようなフィットネスクラブにはそぐわない胡散臭さを感じて、思わず二度見してしまった。
それがわたしは気になって気になってしかたなくて、日増しに増えて行くおばさまたちの「ゆさゆさ」を見てはいけないものを見るように、でも、ついつい見てしまって、自分に自分で苦笑していたのでした。
それでも、まだ隅っこのほうで申し訳なさそうにしているときは、まだよかった。
視界に入れないようにして、その「あり得ない」代物をないものと思うようにしていました。
それが二度目のリニューアルのあと、エアロバイク(自転車ね)たちと肩を並べてフロアの中央へ、縦4横4計16台。
堂々と並ばれた日には、もう、ごめんなさいとこちらが謝りたくなってしまうほどだった。
みんなで渡れば怖くない?
堂々と並ぶと、なんとなく認知されるものなのか。
行くたびに、「ゆさゆさ」人口が増えていく。
いいの?みんな、それに乗って…。
男性だけじゃない、年配女性だけじゃない、わたしと同年代の女性まで「ゆさゆさ」はじめてる。
それを横目に、隣りで自転車を漕ぎ、不健康な汗をかいていた。
でも、どんなに「15分でウォーキング30分の効果があるといわれている」とインストラクターに言われても、わたしは絶対乗れない。
あんな「ゆさゆさ」を公衆の面前で、するなんて恥ずかしくてできない。
気づけば「ロデオ○○」に8人、自転車わたし1人と、完全マイノリティ状態になっていて、愕然として、そのあと一瞬心は揺らいだけど。
それでも、やっぱり乗らなかった。
そんなことをけっこう本気で考えながらのフィットネス。
使ってる筋肉を意識すればより筋力アップに繋がるそうなんだけど、「ロデオ○○」を意識して非効率な筋トレをしているわたし。
ある日。
筋トレのメニューをこなし、最後に有酸素運動(自転車とかウォーキングとか)を30分ほど。
それで一日のメニューはおしまい。
でも、なんだかその日は、筋トレだけで終わりにしたいな〜と思った。
ちょっと体調が万全じゃないし、いつもちゃんとやってるからたまにはいいよね。
そう思って、なんとなく、その後押しがほしくて、近くにいるインストラクターに話しかけてみた。
「○○さん、今日疲れちゃったから、有酸素サボってもいいよね!?」
「いいですよ〜。いつも頑張ってますもんね〜。」
そんな答えを期待して。
「○○さん、有酸素サボってもいいよね!?」
「あ、じゃあ、りん子さん、ロデオ○○乗りませんか!?」
え?
ロデオ○○、乗りませんか?
いま、わたしを誘いましたか…。
「ええ?あれ?あれ、いやだよ…だって…」
だって、恥ずかしいもん。
だって、恥ずかしいもん…。
言えなかった。
「ええ?あれ?あれ、いやだよ…、だって…ほんとに効くの?」
違う、効くかどうかなんて問題じゃないの。
恥ずかしくて乗りたくないの!!
でも、言えなかった。
ばかみたいな自意識。
なぜって、恥ずかしいと思うことが、恥ずかしかったから!!
あれを恥ずかしいと思うことは、恥ずかしい何かを想像してると思われると思ったから!!!
効果なんて眉唾ものなのはわかりきってる。
あれで痩せれば苦労しないもの。
だから、効くかなんて、どうでもいいのだ。
でも、もちろん、そんなわたしの葛藤なんてインストラクターさんは知る由もない。
「まあ、乗らないよりは、まし。ですかね〜!!」なんて能天気に言う。
「さあ、りん子さん、そういうときはロデオ○○に15分だけ乗ってあがりにしましょ♪ささっ♪」
そう言いながら、もうロデオ○○に向かってる…。
ええええ!!ほんとに乗るの!?わたし。
いいの?りん子???
あれほど「あり得ない」と思っていたものに、乗るの!?
なんだか、インストラクターさんはわたしの羞恥心をわかってて勧めてるのか!!と思うほど、彼女のペースでことが運ばれていく。
いやだ、ぜったい、いや。
ああ、でも、わたし、いつも「いや、絶対無理!!」と言ってること、してるよな。
これもM故の悲しい性か。
恥ずかしいこと、あり得ないことに引きずられていくわたしだった。
どんどん近付いていく。
すでに「ゆさゆさ」してる人が視界に入ってくる。
りん子の運命や如何に!!
続く!!!!!
こんな内容で引っ張ることに。
1回で終わらせるはずだったんだけど^^;
そろそろフィットネスに通いはじめて10ヶ月。
去年の後半くらいからだんだんペースが掴めてきて、ウエストとヒップアップに重点を置いて、更に代謝アップのメニューを徐々に上げていってます。
でも、だいたい週2回、時々1回、たまーになし^^;なので、亀の歩み。
だけどね、ちょっとだけウエストくびれてきたのです!!
あ、このお話はまた今度にさせてね。
それより今日は別のお話で。
フィットネス話題の時によく登場する「ロデオ○○」。
あの跨がってゆさゆさするマシーン。
あれが、リニューアルのあとのフロアの隅にずらっと鎮座して現れたときには、一点の曇りない快晴の青空のようなフィットネスクラブにはそぐわない胡散臭さを感じて、思わず二度見してしまった。
それがわたしは気になって気になってしかたなくて、日増しに増えて行くおばさまたちの「ゆさゆさ」を見てはいけないものを見るように、でも、ついつい見てしまって、自分に自分で苦笑していたのでした。
それでも、まだ隅っこのほうで申し訳なさそうにしているときは、まだよかった。
視界に入れないようにして、その「あり得ない」代物をないものと思うようにしていました。
それが二度目のリニューアルのあと、エアロバイク(自転車ね)たちと肩を並べてフロアの中央へ、縦4横4計16台。
堂々と並ばれた日には、もう、ごめんなさいとこちらが謝りたくなってしまうほどだった。
みんなで渡れば怖くない?
堂々と並ぶと、なんとなく認知されるものなのか。
行くたびに、「ゆさゆさ」人口が増えていく。
いいの?みんな、それに乗って…。
男性だけじゃない、年配女性だけじゃない、わたしと同年代の女性まで「ゆさゆさ」はじめてる。
それを横目に、隣りで自転車を漕ぎ、不健康な汗をかいていた。
でも、どんなに「15分でウォーキング30分の効果があるといわれている」とインストラクターに言われても、わたしは絶対乗れない。
あんな「ゆさゆさ」を公衆の面前で、するなんて恥ずかしくてできない。
気づけば「ロデオ○○」に8人、自転車わたし1人と、完全マイノリティ状態になっていて、愕然として、そのあと一瞬心は揺らいだけど。
それでも、やっぱり乗らなかった。
そんなことをけっこう本気で考えながらのフィットネス。
使ってる筋肉を意識すればより筋力アップに繋がるそうなんだけど、「ロデオ○○」を意識して非効率な筋トレをしているわたし。
ある日。
筋トレのメニューをこなし、最後に有酸素運動(自転車とかウォーキングとか)を30分ほど。
それで一日のメニューはおしまい。
でも、なんだかその日は、筋トレだけで終わりにしたいな〜と思った。
ちょっと体調が万全じゃないし、いつもちゃんとやってるからたまにはいいよね。
そう思って、なんとなく、その後押しがほしくて、近くにいるインストラクターに話しかけてみた。
「○○さん、今日疲れちゃったから、有酸素サボってもいいよね!?」
「いいですよ〜。いつも頑張ってますもんね〜。」
そんな答えを期待して。
「○○さん、有酸素サボってもいいよね!?」
「あ、じゃあ、りん子さん、ロデオ○○乗りませんか!?」
え?
ロデオ○○、乗りませんか?
いま、わたしを誘いましたか…。
「ええ?あれ?あれ、いやだよ…だって…」
だって、恥ずかしいもん。
だって、恥ずかしいもん…。
言えなかった。
「ええ?あれ?あれ、いやだよ…、だって…ほんとに効くの?」
違う、効くかどうかなんて問題じゃないの。
恥ずかしくて乗りたくないの!!
でも、言えなかった。
ばかみたいな自意識。
なぜって、恥ずかしいと思うことが、恥ずかしかったから!!
あれを恥ずかしいと思うことは、恥ずかしい何かを想像してると思われると思ったから!!!
効果なんて眉唾ものなのはわかりきってる。
あれで痩せれば苦労しないもの。
だから、効くかなんて、どうでもいいのだ。
でも、もちろん、そんなわたしの葛藤なんてインストラクターさんは知る由もない。
「まあ、乗らないよりは、まし。ですかね〜!!」なんて能天気に言う。
「さあ、りん子さん、そういうときはロデオ○○に15分だけ乗ってあがりにしましょ♪ささっ♪」
そう言いながら、もうロデオ○○に向かってる…。
ええええ!!ほんとに乗るの!?わたし。
いいの?りん子???
あれほど「あり得ない」と思っていたものに、乗るの!?
なんだか、インストラクターさんはわたしの羞恥心をわかってて勧めてるのか!!と思うほど、彼女のペースでことが運ばれていく。
いやだ、ぜったい、いや。
ああ、でも、わたし、いつも「いや、絶対無理!!」と言ってること、してるよな。
これもM故の悲しい性か。
恥ずかしいこと、あり得ないことに引きずられていくわたしだった。
どんどん近付いていく。
すでに「ゆさゆさ」してる人が視界に入ってくる。
りん子の運命や如何に!!
続く!!!!!
こんな内容で引っ張ることに。
1回で終わらせるはずだったんだけど^^;
ついにデビュー!?2
独り言
「ささっ、りん子さん、乗りましょ♪」
学校を出たてのような若い女性のインストラクター。
きっと体育関係の学校に行っていたんだろうな〜、おしゃれよりもカツ丼って感じの男の子みたいなインストラクター。
彼女に促されて歩きはじめた。
足は動いているのだけど、心は重い。
ほんとに?ほんとに、乗るの?
あの跨がって下半身をゆさゆさする「ロデオ○○」へ!?
いやだと言えない。
恥ずかしい以外の確固たる拒否の理由が浮かばない。
もう一回、苦し紛れに「ほんとに効くの〜?」と聞いてみる。
「まあ、乗らないよりはまし、ですかね〜。でも、継続して乗ることをお勧めします。」
拒否どころか、逆に継続を勧められてしまった…。
早く、一歩でも早く断らないと、どんどん断れなくなってくる。
いや、こちらがお客さんなんだから、どのタイミングで断っても、それ以前に断ること自体なんにも問題ないのだ。
でも、なぜ断れないのだろう。
過剰な、自意識と羞恥心と、こんなところでも「相手の評価を気にする」悪いところ。
簡単じゃないか、理由なんてなんでもいい、言わなくてもいいの。
「やっぱり、やめる」それだけでいいのに!!
思いと裏腹にどんどんロデオ○○が近付いてくる。
インストラクターがなにか説明しながらマシンの前に一歩先に到着。
ああ、もう、だめ。
わたしの、もうひとつの悪いところ。
「諦めが早い」
だめ!!と心の中でぶんぶんと首を振りながら、悪いわたしが「しょうがない…」と思ってしまうのだ。
気持ちうつむいていた顔を上げると、最前列に男性がふたりだけ乗ってる。
もっといっぱいいるほうが埋没できるのに…。(すんごい自意識!!)
「じゃあ、説明しますから、りん子さん、乗ってください。」
きらり〜んと輝く笑顔で、前から3列目の左から2番目を勧められた。
乗るの?
だめ、乗っちゃ!!
抵抗虚しく、諦めの早いわたしは言われるままに、跨がる。
あああああああ、とうとう、ロデオ○○に跨がってしまった!!
あれが登場して数ヶ月、「あれにだけは絶対乗らないと、どんなに効果があってもあれに乗って腰を振る自分を許しちゃいけない、なにか大事なものを捨ててしまうようだもの。」そう思っていた、あれに跨がってしまった。
顔、上げられない。
絶対、顔赤い。
赤面してることが、すでに恥ずかしい。
「まず、これがスタートです。」
そういって、スタートボタンを押させれてしまった。
「ぅお〜〜ん、ぅお〜〜ん」
ぎゃーーーーーー、揺れてるぅぅぅぅぅ。
「なるべく、上半身は動かさないように。そうですね、頭にコップを載せてるイメージで」
ああ、はい、コップね…。(ぅおん、ぅおん)
こらこら、いいから、コップ載せないで。
つい、指導通りに。頭にコップを想像して姿勢を正す自分にツッコミ。
その説明をはじめてすぐ、隣りに女性が来た。
右には二台あるのに、一台空けずになぜかすぐ隣りに来た。
ヒョウ柄のTシャツを来たちょっと派手目なおばさま、そのまま近所のスナックでお仕事できそうな雰囲気。
そのスナックのママさんが説明を受けてるわたしをちらりと覗き。
「あら♪あなたもするのね♪」と言わんばかりの微笑みをたたえて、いるよういに感じて、さらにうつむく。
「こちらが、早さを調節するボタンです。最初は『遅い』になってますから、『早い』を押すと早くなっていきます。」(ピ、ピ、ピ)
「ぐぉ〜ん、ぐぉ〜ん」
あああああ、ちょっと早くなった。
もう、されるがまま状態。
「ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ」
と、隣りのママさん、すごい、どんだけスピードアップ!?
「ぐあん、ぐあん、ぐあん、ぐあん」
視界の隅に、激しく揺れるママ。
「遅いほうが骨盤矯正に、早くなればなるほど有酸素運動とお腹周りに効きます。りん子さん最初だから、これくらいにしますか?」
「ぁ…、はい…」
声にならない声で答える。
恥ずかしいのには変わりない、でも、なんだか現実逃避。
これに乗ってるのはわたしじゃない、わたしじゃない、だから、速度調整なんてしない。
もう、なにもかも、自分を見て見ぬ振り。
「じゃ、頑張ってくださいね!!」
「あっ!!やめるにはこれを押せばいいの?」
一分一秒でも早く解放されるには、これだけは聞いておかなければ!!
停止ボタンを指差して、この日一番の積極的な発言。
「15分したら、自動に止まります^^」
自動で止まる…。
ということは、15分乗らないといけない…。
いや、途中で止めてもいいのでしょうけど、そうしたらすぐあとからはじめたママさんが「あれ?もうやめちゃうの?恥ずかしいのね♪」なーんて思うかもしれない。
だって、自動で止まるものを途中で止めるだもの、そう思うかもしれない。(思わないよね…?)
そこから、わたしの地獄の15分がはじまった。
ぐぉ〜ん、ぐぉ〜ん
恥ずかしい、うつむきたい、でも、恥ずかしそうにしてることが恥ずかしい。
微妙な角度でうつむきながら揺れる。
ぐぉ〜ん、ぐぉ〜ん
あ、コップね、コップ、頭に載せて。
いや、そんなことに神経行かなくても…。
時折、あわよくば骨盤矯正を目論むわたしにつっこむわたし。(っていうか、それが本来の目的)
操作パネルに15から3分刻みで0までメモリあって、それが点滅しながらいま何分くらい経過してるのか教えてくれてる。
長い。
ぜんぜん、15から12に変わってくれない。
その点滅を凝視して、無心になるように心のスイッチを切ってみる。
ぐぉ〜ん、ぐぉ〜ん
…切れない。
だめ、恥ずかしくて、だんだんヘロヘロになってきちゃう。
最前列、男性ふたりの横に女性が座った。
多分わたしと同世代、女性らしい体型が後ろ姿からもわかる。(ちょっと可愛らしい感じ)
薄紫のピッタリとしたTシャツに濃い紫のパンツ。
その女性が、すごいスピードに設定してる。
ママさんより早い。
「がこっ、がこっ、がこっ、がこっ」
もう上半身固定なんて無視。
揺れまくってる。
いやぁ、なんで、わたしがこんなに恥ずかしいの!!!!
しかも、なにやらストレッチらしきものもはじめて、腕を上げたり組んだりしてる。
それが揺れてるもんだから、しなって見えて、もう悶えてるようにしか見えない!!!!
っていうか、それにしか見えないわたしが情けない…。
変な汗をかき体が熱くなってきたころ、地獄の15分が終了した。
この汗と火照りは、フィットネス効果なのかどうかはわからない。
でも、もし、ほんとに効果があったとしても、やっぱり、もう絶対乗らないと心に誓う。
そんなの乗る前から、わかるだろっ!!と、また自分につっこみながら、その日のメニューをすべて終了して、ハンコをもらって帰るのでした。
それにしても。
たかが「ロデオ○○に乗って恥ずかしかった」というだけのことを、こんなに長く2回に分けて書くなんて、わたしってとても大げさだと思う。
でも、起こってることは嘘じゃないし、感じていることもほんとのこと。
ということは、わたしはいろんなことが「過剰」なんだなと、書きながら思った。
過剰に意識し、過剰に恥ずかしがり、過剰に反応する。
こんなふうだから、わたしは頭の中でいつも「ぐるぐる」してるのだ。
感受性が豊かというと可愛らしいけど、もっと手に負えない感じの「過剰」。
その過剰がこんなに大げさなものになってしまっているのですね。
だから、那智さんに言わせると「1cmのことを3mに書く」ということなのですが、どれも嘘じゃなくてわたし「過剰」のせい。
「ロデオ○○に乗って恥ずかしかった」ということでこれだけ「ぐるぐる」になるのは、いちいち大変。
おもしろいけど疲れます(笑)
ああ、でも、今回わかったことは「過剰」よりも「諦めが早い」ことのほうが、問題かもしれない^^;
「ささっ、りん子さん、乗りましょ♪」
学校を出たてのような若い女性のインストラクター。
きっと体育関係の学校に行っていたんだろうな〜、おしゃれよりもカツ丼って感じの男の子みたいなインストラクター。
彼女に促されて歩きはじめた。
足は動いているのだけど、心は重い。
ほんとに?ほんとに、乗るの?
あの跨がって下半身をゆさゆさする「ロデオ○○」へ!?
いやだと言えない。
恥ずかしい以外の確固たる拒否の理由が浮かばない。
もう一回、苦し紛れに「ほんとに効くの〜?」と聞いてみる。
「まあ、乗らないよりはまし、ですかね〜。でも、継続して乗ることをお勧めします。」
拒否どころか、逆に継続を勧められてしまった…。
早く、一歩でも早く断らないと、どんどん断れなくなってくる。
いや、こちらがお客さんなんだから、どのタイミングで断っても、それ以前に断ること自体なんにも問題ないのだ。
でも、なぜ断れないのだろう。
過剰な、自意識と羞恥心と、こんなところでも「相手の評価を気にする」悪いところ。
簡単じゃないか、理由なんてなんでもいい、言わなくてもいいの。
「やっぱり、やめる」それだけでいいのに!!
思いと裏腹にどんどんロデオ○○が近付いてくる。
インストラクターがなにか説明しながらマシンの前に一歩先に到着。
ああ、もう、だめ。
わたしの、もうひとつの悪いところ。
「諦めが早い」
だめ!!と心の中でぶんぶんと首を振りながら、悪いわたしが「しょうがない…」と思ってしまうのだ。
気持ちうつむいていた顔を上げると、最前列に男性がふたりだけ乗ってる。
もっといっぱいいるほうが埋没できるのに…。(すんごい自意識!!)
「じゃあ、説明しますから、りん子さん、乗ってください。」
きらり〜んと輝く笑顔で、前から3列目の左から2番目を勧められた。
乗るの?
だめ、乗っちゃ!!
抵抗虚しく、諦めの早いわたしは言われるままに、跨がる。
あああああああ、とうとう、ロデオ○○に跨がってしまった!!
あれが登場して数ヶ月、「あれにだけは絶対乗らないと、どんなに効果があってもあれに乗って腰を振る自分を許しちゃいけない、なにか大事なものを捨ててしまうようだもの。」そう思っていた、あれに跨がってしまった。
顔、上げられない。
絶対、顔赤い。
赤面してることが、すでに恥ずかしい。
「まず、これがスタートです。」
そういって、スタートボタンを押させれてしまった。
「ぅお〜〜ん、ぅお〜〜ん」
ぎゃーーーーーー、揺れてるぅぅぅぅぅ。
「なるべく、上半身は動かさないように。そうですね、頭にコップを載せてるイメージで」
ああ、はい、コップね…。(ぅおん、ぅおん)
こらこら、いいから、コップ載せないで。
つい、指導通りに。頭にコップを想像して姿勢を正す自分にツッコミ。
その説明をはじめてすぐ、隣りに女性が来た。
右には二台あるのに、一台空けずになぜかすぐ隣りに来た。
ヒョウ柄のTシャツを来たちょっと派手目なおばさま、そのまま近所のスナックでお仕事できそうな雰囲気。
そのスナックのママさんが説明を受けてるわたしをちらりと覗き。
「あら♪あなたもするのね♪」と言わんばかりの微笑みをたたえて、いるよういに感じて、さらにうつむく。
「こちらが、早さを調節するボタンです。最初は『遅い』になってますから、『早い』を押すと早くなっていきます。」(ピ、ピ、ピ)
「ぐぉ〜ん、ぐぉ〜ん」
あああああ、ちょっと早くなった。
もう、されるがまま状態。
「ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ」
と、隣りのママさん、すごい、どんだけスピードアップ!?
「ぐあん、ぐあん、ぐあん、ぐあん」
視界の隅に、激しく揺れるママ。
「遅いほうが骨盤矯正に、早くなればなるほど有酸素運動とお腹周りに効きます。りん子さん最初だから、これくらいにしますか?」
「ぁ…、はい…」
声にならない声で答える。
恥ずかしいのには変わりない、でも、なんだか現実逃避。
これに乗ってるのはわたしじゃない、わたしじゃない、だから、速度調整なんてしない。
もう、なにもかも、自分を見て見ぬ振り。
「じゃ、頑張ってくださいね!!」
「あっ!!やめるにはこれを押せばいいの?」
一分一秒でも早く解放されるには、これだけは聞いておかなければ!!
停止ボタンを指差して、この日一番の積極的な発言。
「15分したら、自動に止まります^^」
自動で止まる…。
ということは、15分乗らないといけない…。
いや、途中で止めてもいいのでしょうけど、そうしたらすぐあとからはじめたママさんが「あれ?もうやめちゃうの?恥ずかしいのね♪」なーんて思うかもしれない。
だって、自動で止まるものを途中で止めるだもの、そう思うかもしれない。(思わないよね…?)
そこから、わたしの地獄の15分がはじまった。
ぐぉ〜ん、ぐぉ〜ん
恥ずかしい、うつむきたい、でも、恥ずかしそうにしてることが恥ずかしい。
微妙な角度でうつむきながら揺れる。
ぐぉ〜ん、ぐぉ〜ん
あ、コップね、コップ、頭に載せて。
いや、そんなことに神経行かなくても…。
時折、あわよくば骨盤矯正を目論むわたしにつっこむわたし。(っていうか、それが本来の目的)
操作パネルに15から3分刻みで0までメモリあって、それが点滅しながらいま何分くらい経過してるのか教えてくれてる。
長い。
ぜんぜん、15から12に変わってくれない。
その点滅を凝視して、無心になるように心のスイッチを切ってみる。
ぐぉ〜ん、ぐぉ〜ん
…切れない。
だめ、恥ずかしくて、だんだんヘロヘロになってきちゃう。
最前列、男性ふたりの横に女性が座った。
多分わたしと同世代、女性らしい体型が後ろ姿からもわかる。(ちょっと可愛らしい感じ)
薄紫のピッタリとしたTシャツに濃い紫のパンツ。
その女性が、すごいスピードに設定してる。
ママさんより早い。
「がこっ、がこっ、がこっ、がこっ」
もう上半身固定なんて無視。
揺れまくってる。
いやぁ、なんで、わたしがこんなに恥ずかしいの!!!!
しかも、なにやらストレッチらしきものもはじめて、腕を上げたり組んだりしてる。
それが揺れてるもんだから、しなって見えて、もう悶えてるようにしか見えない!!!!
っていうか、それにしか見えないわたしが情けない…。
変な汗をかき体が熱くなってきたころ、地獄の15分が終了した。
この汗と火照りは、フィットネス効果なのかどうかはわからない。
でも、もし、ほんとに効果があったとしても、やっぱり、もう絶対乗らないと心に誓う。
そんなの乗る前から、わかるだろっ!!と、また自分につっこみながら、その日のメニューをすべて終了して、ハンコをもらって帰るのでした。
それにしても。
たかが「ロデオ○○に乗って恥ずかしかった」というだけのことを、こんなに長く2回に分けて書くなんて、わたしってとても大げさだと思う。
でも、起こってることは嘘じゃないし、感じていることもほんとのこと。
ということは、わたしはいろんなことが「過剰」なんだなと、書きながら思った。
過剰に意識し、過剰に恥ずかしがり、過剰に反応する。
こんなふうだから、わたしは頭の中でいつも「ぐるぐる」してるのだ。
感受性が豊かというと可愛らしいけど、もっと手に負えない感じの「過剰」。
その過剰がこんなに大げさなものになってしまっているのですね。
だから、那智さんに言わせると「1cmのことを3mに書く」ということなのですが、どれも嘘じゃなくてわたし「過剰」のせい。
「ロデオ○○に乗って恥ずかしかった」ということでこれだけ「ぐるぐる」になるのは、いちいち大変。
おもしろいけど疲れます(笑)
ああ、でも、今回わかったことは「過剰」よりも「諦めが早い」ことのほうが、問題かもしれない^^;
片手間
独特な幸福感
片手間が好きみたい。
貪るような那智さんの集中力に、窒息してしまいそうな濃厚な時間も好きだけど。
それと同じように、片手間にされるのが、好き。
那智さんのデスクの下に収まって、お仕事してる那智さんにフェラチオしたり足を舐めたり。
電話で話してる那智さんの声を聞きながら、踏まれたり。
胸に抱きいい子いい子と髪を撫でながら、タバコを吸いはじめたり、食べはじめたり。
(これは片手間じゃないのだけど、こんなとき、灰皿に手を伸ばすために体勢を起こさないといけなかったりするとき、那智さん撫でてる手でわたしの頭を押さえ込んだまま体勢を変えてくれるの。胸から離れないようにしてくれる何気ないその行為も、好きです^^)
片手間が好き。
わたしの存在が取るに足らないもので、それでもしっかりあなたの範疇にある。
意識はあちらに行ってても、わたしはいつも那智さんの意識下にいるようで。
大好きという土台のもとに、ちょっと放っとかれるとか、ぞんざいに扱われるというのが、好き。(でも、これ、土台がかなりしっかりしてないと、まったく嬉しくないし、むしろ傷付くので要注意です)
そして、それで「感じる」のだ。
ふたりの携帯電話は通話無料。
だから、割と(いや、かなり?)頻繁に電話をくれる。
わたしが繋がっていると喜ぶからだ。
仕事の内容によって、会話が成立したり、ほぼわたしの独り言になったりする。
相づちによって様子は計れるのです。
だから、そういうときは「いま、わたしに何十%ですか?」と聞く。
そうすると「80」とか「30」とか答えてくれるから、わたしはそれに合わせて会話の内容を変えたり、時には静かにしていたりする。
別の電話での会話を聞いてたり、黙って資料をめくる音だけを聞いてたり。(この紙をめくる音が、好き…ある意味変態?)
その静かにしている時間も好きなのだ、で、時折「感じる」。
わたしの体調や精神状態、いろんなことで生まれるのでしょうけど。
わたしの話にかなり上の空、鼻だけで「…ん、…ん」というような相づち、それで資料をめくる音なんか聞こえてきたら、ホクホクと嬉しく、もどかしいようなムズムズと感じてきてしまうのだ。
そういえば、「コートの下2」でゴミ箱の捨ててる那智さんの横で、コートをめくり下着を晒すように指示されたとき、従属感と露出願望と自己愛を満たされて、とても気持ち良かったと書いたけど、あのときもそれを感じた。
那智さん、ごみ捨てていて、「めくって」と指示してから、ほとんどこちらを見ていなかったの。
1回くらいチラッと見たかもしれないけど、そのやってることに反比例するような「片手間」感が、更にわたしを感じさせてた。
なぜなのでしょ?
なにかしながら、というのは好きな人多い?と思うのだけど。
でも、紙をめくる音で感じるっていうのは、ちょっと自分でも変だと思う。
那智さん、わたしにどんなセンサー植え付けたんだろ!?
片手間が好き。
片手間が好きみたい。
貪るような那智さんの集中力に、窒息してしまいそうな濃厚な時間も好きだけど。
それと同じように、片手間にされるのが、好き。
那智さんのデスクの下に収まって、お仕事してる那智さんにフェラチオしたり足を舐めたり。
電話で話してる那智さんの声を聞きながら、踏まれたり。
胸に抱きいい子いい子と髪を撫でながら、タバコを吸いはじめたり、食べはじめたり。
(これは片手間じゃないのだけど、こんなとき、灰皿に手を伸ばすために体勢を起こさないといけなかったりするとき、那智さん撫でてる手でわたしの頭を押さえ込んだまま体勢を変えてくれるの。胸から離れないようにしてくれる何気ないその行為も、好きです^^)
片手間が好き。
わたしの存在が取るに足らないもので、それでもしっかりあなたの範疇にある。
意識はあちらに行ってても、わたしはいつも那智さんの意識下にいるようで。
大好きという土台のもとに、ちょっと放っとかれるとか、ぞんざいに扱われるというのが、好き。(でも、これ、土台がかなりしっかりしてないと、まったく嬉しくないし、むしろ傷付くので要注意です)
そして、それで「感じる」のだ。
ふたりの携帯電話は通話無料。
だから、割と(いや、かなり?)頻繁に電話をくれる。
わたしが繋がっていると喜ぶからだ。
仕事の内容によって、会話が成立したり、ほぼわたしの独り言になったりする。
相づちによって様子は計れるのです。
だから、そういうときは「いま、わたしに何十%ですか?」と聞く。
そうすると「80」とか「30」とか答えてくれるから、わたしはそれに合わせて会話の内容を変えたり、時には静かにしていたりする。
別の電話での会話を聞いてたり、黙って資料をめくる音だけを聞いてたり。(この紙をめくる音が、好き…ある意味変態?)
その静かにしている時間も好きなのだ、で、時折「感じる」。
わたしの体調や精神状態、いろんなことで生まれるのでしょうけど。
わたしの話にかなり上の空、鼻だけで「…ん、…ん」というような相づち、それで資料をめくる音なんか聞こえてきたら、ホクホクと嬉しく、もどかしいようなムズムズと感じてきてしまうのだ。
そういえば、「コートの下2」でゴミ箱の捨ててる那智さんの横で、コートをめくり下着を晒すように指示されたとき、従属感と露出願望と自己愛を満たされて、とても気持ち良かったと書いたけど、あのときもそれを感じた。
那智さん、ごみ捨てていて、「めくって」と指示してから、ほとんどこちらを見ていなかったの。
1回くらいチラッと見たかもしれないけど、そのやってることに反比例するような「片手間」感が、更にわたしを感じさせてた。
なぜなのでしょ?
なにかしながら、というのは好きな人多い?と思うのだけど。
でも、紙をめくる音で感じるっていうのは、ちょっと自分でも変だと思う。
那智さん、わたしにどんなセンサー植え付けたんだろ!?
片手間が好き。