違う場所2(07/11/22)
宝物
『非日常的な日常』
鞭が恋しいと思うかもしれないと感じはじめた前回の鞭打ち。
次の機会がやってきた。
枕を抱えてベッドにうつ伏せに。(もう枕は必須アイテム!!)
その前にホテルの窓を開け放ち、上半身を乗り出した状態で打たれはじめて、この状態じゃ大きな声も出せないし体勢も苦しいと、お願いしてベッドにしてもらった。
窓際から移動してからは打つ力が増した。
前回の間隔を空けた打ち方の反応が良かったことと、その後のわたしの「気持ち報告」などで、那智さんとしても試しているような感じかな。
うつ伏せのお尻や腰に鞭が振り下ろされる。
手足は自由だけど体を麻縄で縛っているから、衝撃で縄が骨に当たるような痛さもある。
数発。
連続は痛さの切れ間がない。
我慢できなくて、体を反転させて背中を隠す。
鞭が構えられる。
また、もとの体勢に戻る。
数発。
痛いよぉ。
今度は体を起こして、那智さんを見上げる。
那智さん、何も言わずじっと目を見て、小さく首を動かす。
それを合図にまたもとの体勢。
また数発。
一度打った場所をもう一度打つ、痛い!!
起き上がって、口をパクパクさせて、この痛さのパニックをどうしてよいかわからなくなっている。
「どうした?」
「…くっつきたいです。」
那智さんが一歩近付いてくれた。
わたしは那智さんにくっつき腰に腕を回す。
静かに髪を撫でられて、強烈な痛みが引くのを待つ。
わたしのタイミングで、もとの体勢に。
3発、2発。
段々、打つ間隔がゆっくりになっている。
2、3発打っては体をよじり、痛みを味わうように堪え、また自らうつ伏せになる。
ああ、きっと、この前みたいに「逃げない」でいられそうだ、嬉しい。
とてもゆっくりと、時間をかけて。
バシッ!!
「うわぁぁぁ」
痛い、痛い。
ベッドを叩き、痛みに耐える。
頭がフラフラしている。
「那智さん、フラフラしてます。目が回ってる。」
「じゃあ、転がれば?」
叩かれるのをわかってて、叩かれるために横になる。
思い切り強いのを2発。
「うわあああああ。」
飛び起きて、髪を掻きむしり、体を揺らす。
挙動不審。
でも、これが嬉しいと思っている。
素直に伝える。
「嬉しいです。」
そう言ったら、涙が出て来た。
さらさらと静かに流れる。
ああ、これ嬉し泣きだ。
鞭が嬉しくて泣いてる、わたし。
また、お尻を差し出す。
1発、2発、3発。
那智さんの振り下ろす勢いが視界に入り、3発目が強烈なことがわかる。
「ぎゃあ」
尾てい骨の辺りを手で押さえる。
もう可愛い姿ではないだろう。
相変わらず嬉しくて泣いてる。
「嬉しいです。」
くすっ、くすくすっ。
あれ?いやだ、わたし、笑ってる。
変な反応と心の片隅で思うけど、こみ上げて来て止まらない。
そのうち、きゃっきゃと笑い出してしまった。
嬉しいのだもの。
鞭が、痛いのが、痛くされるのが。
嬉しくて泣いて、はしゃいでいる。
おかしいよ、わたし。
怖くなって、くすくすしながら那智さんに言う。
「那智さん、変になっちゃった。」
「うん、いいよ。」(この返事、違うかも、ちょっと自信ないです。とにかく肯定されたはず)
もうそれからは、痛いことが気持ち良くて嬉しいだけ。
変なハイ状態で、涙をこぼしながら喜んでる。
変だ、わたし、おかしい。
でも、なんだかとっても幸せだ。
打たれ、のた打ち、喜んでお尻を出す。
もう、怖さはない。
これがずっと続いてほしいと願うだけだ。
那智さんはいままで、勢いよく追い込んで、勢いよく飛ばすことで、痛みを快感に変えさせていた。
これも間違いじゃない。
わたしは、ヒステリックに壊れて、那智さんの思い通りになっていたはずだ。
でも、痛いことの連続では、わたしは痛みを喜びに変えられなかったようだ。
痛いけど、その先に気持ち良さがある、そんな感じ。
だから、早く、早く、この痛さから逃れたいと思っていた。
その先に「痛いけど気持ち良い」「痛いかどうか、わからない」があった。
その先にいつでもいけるわけではないので、どうしても「恐怖」が付きまとってしまう。
今回の鞭は、とてもゆっくりだった。
ひとつひとつの痛みを噛み締めるように、打っていた。
ゆっくりすることで、強烈な痛みはその都度引く。(強烈なね、痛みが完全に引くわけじゃないです)
そして、また、もう少し強くする。(してましたよね、那智さん…)
そうすると、なぜだかわからないけど、痛いことを受け入れられるのだ。
ひとつひとつの痛みが喜びになる。
それは「痛いことが気持ち良い」という新しい感覚だった。
やり方が違ったから、痛みに対して進化したという感じはしないのです。
なんていうのかな、いままでとは「違う場所」に行ったって感じ。
これが、とても気持ち良かったのです。
あとから思い出して、やっぱり、那智さんのしてくれることで焦がれることが増えちゃったと思う。
ああ、困った、どんどん那智さんに執着しちゃう、変なことで…。
でも、またあの場所にいきたい。
『非日常的な日常』
鞭が恋しいと思うかもしれないと感じはじめた前回の鞭打ち。
次の機会がやってきた。
枕を抱えてベッドにうつ伏せに。(もう枕は必須アイテム!!)
その前にホテルの窓を開け放ち、上半身を乗り出した状態で打たれはじめて、この状態じゃ大きな声も出せないし体勢も苦しいと、お願いしてベッドにしてもらった。
窓際から移動してからは打つ力が増した。
前回の間隔を空けた打ち方の反応が良かったことと、その後のわたしの「気持ち報告」などで、那智さんとしても試しているような感じかな。
うつ伏せのお尻や腰に鞭が振り下ろされる。
手足は自由だけど体を麻縄で縛っているから、衝撃で縄が骨に当たるような痛さもある。
数発。
連続は痛さの切れ間がない。
我慢できなくて、体を反転させて背中を隠す。
鞭が構えられる。
また、もとの体勢に戻る。
数発。
痛いよぉ。
今度は体を起こして、那智さんを見上げる。
那智さん、何も言わずじっと目を見て、小さく首を動かす。
それを合図にまたもとの体勢。
また数発。
一度打った場所をもう一度打つ、痛い!!
起き上がって、口をパクパクさせて、この痛さのパニックをどうしてよいかわからなくなっている。
「どうした?」
「…くっつきたいです。」
那智さんが一歩近付いてくれた。
わたしは那智さんにくっつき腰に腕を回す。
静かに髪を撫でられて、強烈な痛みが引くのを待つ。
わたしのタイミングで、もとの体勢に。
3発、2発。
段々、打つ間隔がゆっくりになっている。
2、3発打っては体をよじり、痛みを味わうように堪え、また自らうつ伏せになる。
ああ、きっと、この前みたいに「逃げない」でいられそうだ、嬉しい。
とてもゆっくりと、時間をかけて。
バシッ!!
「うわぁぁぁ」
痛い、痛い。
ベッドを叩き、痛みに耐える。
頭がフラフラしている。
「那智さん、フラフラしてます。目が回ってる。」
「じゃあ、転がれば?」
叩かれるのをわかってて、叩かれるために横になる。
思い切り強いのを2発。
「うわあああああ。」
飛び起きて、髪を掻きむしり、体を揺らす。
挙動不審。
でも、これが嬉しいと思っている。
素直に伝える。
「嬉しいです。」
そう言ったら、涙が出て来た。
さらさらと静かに流れる。
ああ、これ嬉し泣きだ。
鞭が嬉しくて泣いてる、わたし。
また、お尻を差し出す。
1発、2発、3発。
那智さんの振り下ろす勢いが視界に入り、3発目が強烈なことがわかる。
「ぎゃあ」
尾てい骨の辺りを手で押さえる。
もう可愛い姿ではないだろう。
相変わらず嬉しくて泣いてる。
「嬉しいです。」
くすっ、くすくすっ。
あれ?いやだ、わたし、笑ってる。
変な反応と心の片隅で思うけど、こみ上げて来て止まらない。
そのうち、きゃっきゃと笑い出してしまった。
嬉しいのだもの。
鞭が、痛いのが、痛くされるのが。
嬉しくて泣いて、はしゃいでいる。
おかしいよ、わたし。
怖くなって、くすくすしながら那智さんに言う。
「那智さん、変になっちゃった。」
「うん、いいよ。」(この返事、違うかも、ちょっと自信ないです。とにかく肯定されたはず)
もうそれからは、痛いことが気持ち良くて嬉しいだけ。
変なハイ状態で、涙をこぼしながら喜んでる。
変だ、わたし、おかしい。
でも、なんだかとっても幸せだ。
打たれ、のた打ち、喜んでお尻を出す。
もう、怖さはない。
これがずっと続いてほしいと願うだけだ。
那智さんはいままで、勢いよく追い込んで、勢いよく飛ばすことで、痛みを快感に変えさせていた。
これも間違いじゃない。
わたしは、ヒステリックに壊れて、那智さんの思い通りになっていたはずだ。
でも、痛いことの連続では、わたしは痛みを喜びに変えられなかったようだ。
痛いけど、その先に気持ち良さがある、そんな感じ。
だから、早く、早く、この痛さから逃れたいと思っていた。
その先に「痛いけど気持ち良い」「痛いかどうか、わからない」があった。
その先にいつでもいけるわけではないので、どうしても「恐怖」が付きまとってしまう。
今回の鞭は、とてもゆっくりだった。
ひとつひとつの痛みを噛み締めるように、打っていた。
ゆっくりすることで、強烈な痛みはその都度引く。(強烈なね、痛みが完全に引くわけじゃないです)
そして、また、もう少し強くする。(してましたよね、那智さん…)
そうすると、なぜだかわからないけど、痛いことを受け入れられるのだ。
ひとつひとつの痛みが喜びになる。
それは「痛いことが気持ち良い」という新しい感覚だった。
やり方が違ったから、痛みに対して進化したという感じはしないのです。
なんていうのかな、いままでとは「違う場所」に行ったって感じ。
これが、とても気持ち良かったのです。
あとから思い出して、やっぱり、那智さんのしてくれることで焦がれることが増えちゃったと思う。
ああ、困った、どんどん那智さんに執着しちゃう、変なことで…。
でも、またあの場所にいきたい。
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