女の価値
独り言
この週末お仕事したカップルは年の差10、姉さん女房だった。
ちょっとやんちゃな新郎、でも年齢よりしっかりしていて新婦のほうが頼っている印象さえあった。
披露宴はさすが若い新郎だけあってお友達の男子たちが大騒ぎしてくれて大盛り上がり、最後はホロッとする場面もあり、お二人もご両親も満足してくれたようだった。
お開きの後の送賓。
新郎新婦と両親が並んでゲストをお見送りする。
司会者はひと通り片付けをすませたら会場を出て、送賓をしている近くで最後自分のご挨拶の順番を待つのだ。
同じように表に出ているカメラマンや介添えさんにもご挨拶して、披露宴の感想なんかをポツポツ話したりもする。
この日もそんな流れでカメラマンの男性とお話した。
このカメラマンさん、多分わたしと同世代くらい、ときどき一緒にお仕事をしたことがある人でとっても穏やかそうだなという印象の人だったけど、ちゃんとお話ししたのははじめてだった。
なんてことない披露宴の話しをして、ふと聞いてきた。
「新婦何才なんですか?」
「3○才ですよ」
「え、じゃあ新郎と何才違い?」
「10才です」
この新婦、鼻筋の通ったキレイ系の顔立ち。
新郎より年上には見えるけど、さすがに10才離れているようには見えない。
年齢を聞いて、新郎や新郎友人の若々しい感じから新婦の年齢との差が気になって『何才違い』という質問になったのだろう。
でもキレイな方だし若く見えますよね^^
それほど年の差感じないですよね^^
なんとなく、あまり年齢がいっていることを口にすることもないかな〜と話をグレーにぼやかそうとしたとき、穏やかな笑顔のカメラマンさんから思いもよらぬ言葉が!!
「でもね〜、若く見えても、やっぱり30を越えちゃうとダメですね〜」
え!!
なに!?
なにがダメなの!?
思わず聞いてしまう。
「え?ダメって何がダメなんですか?」
「あ、いや、これはこの職業だから感じることなんですよ」
「あ〜、ファインダー越しに見てとか、出来上がりの差とかですか?」
「そうですね〜。ここから見るぶんには変わらないけど写真になると全然違う」
うわあ、気になる。
「違うって、何が!?」
「肌、かな〜」
「は、ハリとか?」
「というか、シワ^^」
がーーーーん。
シワかぁ^^;
シワねぇ^^;
きっとわたしが目をパチクリパチクリさせていたのだろう、ちょっと慌てて那智正。
「いや、あれですよ、ブライダルの写真に限ってのことですよ^^」
「でもね、頑張って34だな、それ以上はダメ」
いやぁ、年齢上げてもらってもぜんぜん届かないし、そもそもブライダルの写真なんてわたしは関係ないから人ごとの話題にすればいいのだけど。
それでもわたしも女の端くれ。
シワとか30とか34とか、もうグサグサ刺さりまくり(笑)
そしてさらに追い打ち。
「ダメな人は25くらいからダメですよね^^」
34でも昔なのに、25なんて言われた日にはとうの昔、もう『それ以前それ以後』の範疇を超えている。
それ以後のまたそれ以後くらいだ。
もうなんとかしようという気も起こらない。
カメラマンさんの講釈は止まらない。
「25でダメな子はね、やっぱり普段からたくさん化粧をしている人みたいですよね。あ、あと睡眠不足もダメみたい」
な、な、なんで、お前は新婦の睡眠まで知ってるんだーーーー!!とツッコミたくなるけど^^;
なんか全女性を代表して身につまされる話題にクラクラしておく。
「はぁ、そうですかぁ。25でもね…睡眠ねぇ…ああ、お化粧もよくないっていいますよね…」
少々打ちのめされ気味のわたしに気づいたのか、また那智正。
「いやいや、ボクは大人の女性がいいですよ。ただブライダルに関してはってことです^^」
ほーんーとーかーーーー!?
ホントはいろんな年齢の睡眠時間と化粧の塗り具合を知っているなんとかマニアなんじゃないのか〜!?
もう、なんだか、わたしったらいろんなことが頭の中でグルグル。
いろいろ気になる。
ここがお酒の席でこの人の良さそうな同世代のカメラマンさんがお友達だったら、もっとツッコンで聞きたいのに、ここは仕事場、邪念は捨てて送賓している新郎新婦に気持ちを向けた方が賢明だ。
「あはは、わたしくらいの年になるとその境なんて気にしてもしょうがないですけどね〜」
もうグサグサもクラクラもグルグルもおしまいにしようと話をフェイドアウトの方向に持っていこうとする。
「あ〜、でもね、もう一段階あるんですよ。30、34越えてから、もう一段階変化するの」
な、な、なにーーー!?
やめてちょーだい、気になるじゃないか〜!!
もう一段階って!!
それは何?年齢?それとも被写体としてのシワ以外のダメライン?
そろそろゲストの送賓も終わる。
ゲストが終わったら、そのままの流れで司会者、カメラマン、その他スタッフと順番に挨拶していくのだ。
わたしが第一歩を踏み出さないといけないのだ。
その一歩は時間の問題。
でも、聞かないわけにはいかない!!
「うわあ、ダメって、次は何才ですか〜?」
おもしろい話題にわざと大げさに興味を示している風を装って、正直にものすごーく興味深げに聞く。
「ううん、これは年齢じゃないんですよね〜」
「ひゃ〜、じゃあ、なに?雰囲気がおばさんになっちゃうとか!?女を捨ててるとか!?」
「う〜ん、なんていうか、おばさんを通り越しておばあさんになっちゃう人もいるんですよね」
お・ば・あ・さ・ん。
がーん、がーん、がーん。
自分のことじゃないのに、女として年を取ることで誰しも味わう宿命の衰退を目の前に突きつけられたようで、全女性を代表してひとり『がーん』としながら、新郎新婦に挨拶に向かうのだった(もちろん、これと祝福は別でね^^)
と、いま書きながら、気づく。
カメラマンさんは終止『ブライダルの被写体として』で発言していたんだよね^^;
被写体としてシワがないほうがいい、そのシワは年齢と共に増え、さらに被写体としては『おばあちゃん』を彷彿とさせるくらいのシワがある人は厳しい、ということだよね^^;
わたしがひとり『女としての価値』みたいに捉えてしまっていたから『がーん』になってしまったってことだ^^;
だから、ちょっと同世代の穏やかそうなカメラマンさんのことを色眼鏡で見るのやめにしようと思いなおすのだった。
ふう。
でも、ブライダルでも被写体でもなくっても、やっぱり睡眠不足とお化粧はお肌大敵のよう。
女の価値はシワの有無じゃない!!と思いつつも。
できる限りよく寝て、ファンデーションは塗らない日を作ってあげるようにしようと思うのでした^^
この週末お仕事したカップルは年の差10、姉さん女房だった。
ちょっとやんちゃな新郎、でも年齢よりしっかりしていて新婦のほうが頼っている印象さえあった。
披露宴はさすが若い新郎だけあってお友達の男子たちが大騒ぎしてくれて大盛り上がり、最後はホロッとする場面もあり、お二人もご両親も満足してくれたようだった。
お開きの後の送賓。
新郎新婦と両親が並んでゲストをお見送りする。
司会者はひと通り片付けをすませたら会場を出て、送賓をしている近くで最後自分のご挨拶の順番を待つのだ。
同じように表に出ているカメラマンや介添えさんにもご挨拶して、披露宴の感想なんかをポツポツ話したりもする。
この日もそんな流れでカメラマンの男性とお話した。
このカメラマンさん、多分わたしと同世代くらい、ときどき一緒にお仕事をしたことがある人でとっても穏やかそうだなという印象の人だったけど、ちゃんとお話ししたのははじめてだった。
なんてことない披露宴の話しをして、ふと聞いてきた。
「新婦何才なんですか?」
「3○才ですよ」
「え、じゃあ新郎と何才違い?」
「10才です」
この新婦、鼻筋の通ったキレイ系の顔立ち。
新郎より年上には見えるけど、さすがに10才離れているようには見えない。
年齢を聞いて、新郎や新郎友人の若々しい感じから新婦の年齢との差が気になって『何才違い』という質問になったのだろう。
でもキレイな方だし若く見えますよね^^
それほど年の差感じないですよね^^
なんとなく、あまり年齢がいっていることを口にすることもないかな〜と話をグレーにぼやかそうとしたとき、穏やかな笑顔のカメラマンさんから思いもよらぬ言葉が!!
「でもね〜、若く見えても、やっぱり30を越えちゃうとダメですね〜」
え!!
なに!?
なにがダメなの!?
思わず聞いてしまう。
「え?ダメって何がダメなんですか?」
「あ、いや、これはこの職業だから感じることなんですよ」
「あ〜、ファインダー越しに見てとか、出来上がりの差とかですか?」
「そうですね〜。ここから見るぶんには変わらないけど写真になると全然違う」
うわあ、気になる。
「違うって、何が!?」
「肌、かな〜」
「は、ハリとか?」
「というか、シワ^^」
がーーーーん。
シワかぁ^^;
シワねぇ^^;
きっとわたしが目をパチクリパチクリさせていたのだろう、ちょっと慌てて那智正。
「いや、あれですよ、ブライダルの写真に限ってのことですよ^^」
「でもね、頑張って34だな、それ以上はダメ」
いやぁ、年齢上げてもらってもぜんぜん届かないし、そもそもブライダルの写真なんてわたしは関係ないから人ごとの話題にすればいいのだけど。
それでもわたしも女の端くれ。
シワとか30とか34とか、もうグサグサ刺さりまくり(笑)
そしてさらに追い打ち。
「ダメな人は25くらいからダメですよね^^」
34でも昔なのに、25なんて言われた日にはとうの昔、もう『それ以前それ以後』の範疇を超えている。
それ以後のまたそれ以後くらいだ。
もうなんとかしようという気も起こらない。
カメラマンさんの講釈は止まらない。
「25でダメな子はね、やっぱり普段からたくさん化粧をしている人みたいですよね。あ、あと睡眠不足もダメみたい」
な、な、なんで、お前は新婦の睡眠まで知ってるんだーーーー!!とツッコミたくなるけど^^;
なんか全女性を代表して身につまされる話題にクラクラしておく。
「はぁ、そうですかぁ。25でもね…睡眠ねぇ…ああ、お化粧もよくないっていいますよね…」
少々打ちのめされ気味のわたしに気づいたのか、また那智正。
「いやいや、ボクは大人の女性がいいですよ。ただブライダルに関してはってことです^^」
ほーんーとーかーーーー!?
ホントはいろんな年齢の睡眠時間と化粧の塗り具合を知っているなんとかマニアなんじゃないのか〜!?
もう、なんだか、わたしったらいろんなことが頭の中でグルグル。
いろいろ気になる。
ここがお酒の席でこの人の良さそうな同世代のカメラマンさんがお友達だったら、もっとツッコンで聞きたいのに、ここは仕事場、邪念は捨てて送賓している新郎新婦に気持ちを向けた方が賢明だ。
「あはは、わたしくらいの年になるとその境なんて気にしてもしょうがないですけどね〜」
もうグサグサもクラクラもグルグルもおしまいにしようと話をフェイドアウトの方向に持っていこうとする。
「あ〜、でもね、もう一段階あるんですよ。30、34越えてから、もう一段階変化するの」
な、な、なにーーー!?
やめてちょーだい、気になるじゃないか〜!!
もう一段階って!!
それは何?年齢?それとも被写体としてのシワ以外のダメライン?
そろそろゲストの送賓も終わる。
ゲストが終わったら、そのままの流れで司会者、カメラマン、その他スタッフと順番に挨拶していくのだ。
わたしが第一歩を踏み出さないといけないのだ。
その一歩は時間の問題。
でも、聞かないわけにはいかない!!
「うわあ、ダメって、次は何才ですか〜?」
おもしろい話題にわざと大げさに興味を示している風を装って、正直にものすごーく興味深げに聞く。
「ううん、これは年齢じゃないんですよね〜」
「ひゃ〜、じゃあ、なに?雰囲気がおばさんになっちゃうとか!?女を捨ててるとか!?」
「う〜ん、なんていうか、おばさんを通り越しておばあさんになっちゃう人もいるんですよね」
お・ば・あ・さ・ん。
がーん、がーん、がーん。
自分のことじゃないのに、女として年を取ることで誰しも味わう宿命の衰退を目の前に突きつけられたようで、全女性を代表してひとり『がーん』としながら、新郎新婦に挨拶に向かうのだった(もちろん、これと祝福は別でね^^)
と、いま書きながら、気づく。
カメラマンさんは終止『ブライダルの被写体として』で発言していたんだよね^^;
被写体としてシワがないほうがいい、そのシワは年齢と共に増え、さらに被写体としては『おばあちゃん』を彷彿とさせるくらいのシワがある人は厳しい、ということだよね^^;
わたしがひとり『女としての価値』みたいに捉えてしまっていたから『がーん』になってしまったってことだ^^;
だから、ちょっと同世代の穏やかそうなカメラマンさんのことを色眼鏡で見るのやめにしようと思いなおすのだった。
ふう。
でも、ブライダルでも被写体でもなくっても、やっぱり睡眠不足とお化粧はお肌大敵のよう。
女の価値はシワの有無じゃない!!と思いつつも。
できる限りよく寝て、ファンデーションは塗らない日を作ってあげるようにしようと思うのでした^^