違う場所1
非日常的な日常
過去のエントリーで鞭のことをいくつか書いてるけど、多分一度も「痛いことが気持ち良い」とは書いていないと思う。
「痛いけど気持ち良い」「痛いけど、やめないでほしい」「痛いだけ」「痛いかどうかもわからない」
そんなふうに表現していたはず。
もし「痛いことが気持ち良い」という表現をしていたなら、それは言葉の綾でした、ごめんなさい、訂正します。
痛いことが気持ちが良い、そんな場所にいったお話です。
いままで鞭で「壊れちゃう」ことは何回かあった。
それは矢継ぎ早に振り下ろされる鞭の痛みと恐怖で、もう思考がストップして、痛みがわからなくなる。
そこから逃げるようにエクスタシーを迎えることで感情のシャッターを下ろしてしまうような。
もしくは、追い立てられ、逃げ、「もう、いや!!」とヒステリックに泣き叫び、甘えるという蜜を加えることで「痛いけど気持ち良い」という状態になる。
どこか、痛みから逃げているような感覚だった。
だから、いつまでたっても「怖い」。
こんなに鞭のこと書いてるけど、実はそれほど焦がれているものでもなかった。
那智さんに振り下ろされる恐怖と甘美な瞬間を恋しいとは思うし、那智さんが「酷いこと」したいと思ってくれることは、わたしの心をぎゅっとさせてくれるけど、 毎回毎回鞄から鞭を取り出されたときに、「いやだ」という思いが湧いていた。(それでも、ずっと鞄にしまわれ続けていると、それはそれで寂しいのだけど ^^;)
その日は、那智さんのお仕事場にいた。
仮眠室があって、そこのベッドではじめて鞭を打たれた。
夜だったので他に人はいなかったけど、それでもホテルじゃない場所での鞭は、叫ぶことがためらわれるので痛みに耐えられるのか不安だった。
ベッドにうつ伏せになって枕を抱えて鞭を打たれる。
ホテルじゃないから、那智さんも気を遣っているとは思う、でも、次から次に襲う痛みと恐怖で早い段階で耐えられなくなってしまった。
連続で打たれて、もうダメ!!と体を起こし那智さんを見上げる。
鞭が振り上げられる。
観念して、またうつ伏せに。
同じように、もうダメ!!
「那智さん、くっつきたいです。」
首を横に振られる。
甘えさせてもらえない、蜜がほしいのに。
何度か同じことが繰り返される。
段々、体を起こす間隔は狭くなってきている。
数発で起き上がっていたのが、2、3発で「ダメ」。
普段なら起き上がるとその体勢のままふくらはぎとかお腹とか、とっても痛い場所に容赦なく鞭を打って、追い打ちをかけられるのだけど、ここがホテルじゃないからか、起き上がると鞭が止まるのだ。
最初は鞭を構えて促されたけど、それからはわたしのタイミングとわたしの意志でうつ伏せになるのを待つように、那智さんは静かに待っている。
だから、つい、2、3発で起き上がって、痛みを逃がしてしまっていた。
「バシッ、バシッ」と打たれ、ぎゃあと起き上がり、痛みを堪え、でも、拒否と取られないように、那智さんに顔を向けて「嬉しいです」と微笑む。
拒否と取られたらもっと酷くなるというのもあるんだけど、ほんとに拒否してる気持ちはなかったのでそれを伝えたかった。
知らず知らずのうちに、それを嬉しいと思い、自らうつ伏せになっていた。
いつもの「ぎゃーーーーー」ってなって壊れちゃうことはなかったのだけど、もうわたしはその痛みから逃げることはなかった。
強く打たれ、それに合わせるように腰をくねらせ、痛くされることが嬉しかった。
いつもと違う、不思議な感覚だった。
その日以来、わたしはひとつ危惧されることが増えてしまった。
鞭を焦がれてしまうかもしれない。
まだはっきりとはわからない、でも、もしかしたら「鞭を打ってほしい」と思ってしまうかもしれない。
那智さんが鞄から鞭を取り出したとき、「いやだ」という気持ちは湧かず、嬉しいとしか思わないかもしれない。
ああ、もう、またひとつ、那智さんがくれることに焦がれることが増えてしまう。
それも世間で言う「変態」なことで。
その心配が、一歩確信に近付いてしまった日のことを、この次に書きますね。
過去のエントリーで鞭のことをいくつか書いてるけど、多分一度も「痛いことが気持ち良い」とは書いていないと思う。
「痛いけど気持ち良い」「痛いけど、やめないでほしい」「痛いだけ」「痛いかどうかもわからない」
そんなふうに表現していたはず。
もし「痛いことが気持ち良い」という表現をしていたなら、それは言葉の綾でした、ごめんなさい、訂正します。
痛いことが気持ちが良い、そんな場所にいったお話です。
いままで鞭で「壊れちゃう」ことは何回かあった。
それは矢継ぎ早に振り下ろされる鞭の痛みと恐怖で、もう思考がストップして、痛みがわからなくなる。
そこから逃げるようにエクスタシーを迎えることで感情のシャッターを下ろしてしまうような。
もしくは、追い立てられ、逃げ、「もう、いや!!」とヒステリックに泣き叫び、甘えるという蜜を加えることで「痛いけど気持ち良い」という状態になる。
どこか、痛みから逃げているような感覚だった。
だから、いつまでたっても「怖い」。
こんなに鞭のこと書いてるけど、実はそれほど焦がれているものでもなかった。
那智さんに振り下ろされる恐怖と甘美な瞬間を恋しいとは思うし、那智さんが「酷いこと」したいと思ってくれることは、わたしの心をぎゅっとさせてくれるけど、 毎回毎回鞄から鞭を取り出されたときに、「いやだ」という思いが湧いていた。(それでも、ずっと鞄にしまわれ続けていると、それはそれで寂しいのだけど ^^;)
その日は、那智さんのお仕事場にいた。
仮眠室があって、そこのベッドではじめて鞭を打たれた。
夜だったので他に人はいなかったけど、それでもホテルじゃない場所での鞭は、叫ぶことがためらわれるので痛みに耐えられるのか不安だった。
ベッドにうつ伏せになって枕を抱えて鞭を打たれる。
ホテルじゃないから、那智さんも気を遣っているとは思う、でも、次から次に襲う痛みと恐怖で早い段階で耐えられなくなってしまった。
連続で打たれて、もうダメ!!と体を起こし那智さんを見上げる。
鞭が振り上げられる。
観念して、またうつ伏せに。
同じように、もうダメ!!
「那智さん、くっつきたいです。」
首を横に振られる。
甘えさせてもらえない、蜜がほしいのに。
何度か同じことが繰り返される。
段々、体を起こす間隔は狭くなってきている。
数発で起き上がっていたのが、2、3発で「ダメ」。
普段なら起き上がるとその体勢のままふくらはぎとかお腹とか、とっても痛い場所に容赦なく鞭を打って、追い打ちをかけられるのだけど、ここがホテルじゃないからか、起き上がると鞭が止まるのだ。
最初は鞭を構えて促されたけど、それからはわたしのタイミングとわたしの意志でうつ伏せになるのを待つように、那智さんは静かに待っている。
だから、つい、2、3発で起き上がって、痛みを逃がしてしまっていた。
「バシッ、バシッ」と打たれ、ぎゃあと起き上がり、痛みを堪え、でも、拒否と取られないように、那智さんに顔を向けて「嬉しいです」と微笑む。
拒否と取られたらもっと酷くなるというのもあるんだけど、ほんとに拒否してる気持ちはなかったのでそれを伝えたかった。
知らず知らずのうちに、それを嬉しいと思い、自らうつ伏せになっていた。
いつもの「ぎゃーーーーー」ってなって壊れちゃうことはなかったのだけど、もうわたしはその痛みから逃げることはなかった。
強く打たれ、それに合わせるように腰をくねらせ、痛くされることが嬉しかった。
いつもと違う、不思議な感覚だった。
その日以来、わたしはひとつ危惧されることが増えてしまった。
鞭を焦がれてしまうかもしれない。
まだはっきりとはわからない、でも、もしかしたら「鞭を打ってほしい」と思ってしまうかもしれない。
那智さんが鞄から鞭を取り出したとき、「いやだ」という気持ちは湧かず、嬉しいとしか思わないかもしれない。
ああ、もう、またひとつ、那智さんがくれることに焦がれることが増えてしまう。
それも世間で言う「変態」なことで。
その心配が、一歩確信に近付いてしまった日のことを、この次に書きますね。
- 関連記事
-
- スカトロ、もうひとつの景色 2011/10/13
- ひとつクリア 2007/02/09
- 諦念1 2015/06/20