等式

独り言



テレビの企画で『海外で働くお父さんに小学生の女の子が内緒で会いに行く』というのをやっていた。
食べ慣れない料理、わからない言語、遠い異国の地にスタッフが同行しているとはいえ家を離れ何泊もするのは心細いだろう。

『海外勤務の取材』とウソの企画と教えられ何も知らないお父さんにもスタッフが同行していた。

日曜日の夕方、洗濯物をたたみながら何気なく見ていたのだけど、家族の写真を眺めてちょっとうるうるしながらも「そばにいられないくてもどかしい」と話す父親に共感する気持ちだった。

本来なら女の子のほうに感情移入しそうなんだけど（笑）、思ったほどそうならなかった。
なんていうか、こういう企画物って子どもに感動を煽る感じがして、なんだか好きになれないんだよね＾＾；
（だからね、感動煽れない犬物のほうが感情移入しまくります＾＾；）

長旅を終え、念願の再会。
作業をしているお父さんの背後から声をかける女の子。

振り返って驚いたあとにまずお父さんが発した言葉は

「ありがとう」

だった。

うわーーー、残念だな〜（笑）

「よく来たね」と続き、何度もありがとうをくり返していた。
お父さんの気持ちはわからないでもない、遠い異国に娘が来てくえたのだ、感謝と労いの気持ちが湧くのは当然のこと
でも、女の子はお礼を言われたいわけではないだろうなって思ってもどかしくなっちゃった＾＾；

女の子はおお父さんに喜んでもらいたかったんじゃないかな〜。

会えてうれしい。
来てくれてうれしい。


人を動かす原動力は感謝よりも喜んでもらうことなんじゃないかなぁと思う。

感謝というものはよろこびの後の二番目の言動だ。

自分の最初の感情を表すことは案外照れくさいものだと思うし、とくに父と娘のような上下関係があると上は自分の感情より労いや感謝が先に立つことも想像できるけど、ここぞという場面では『上の沽券』なんてひとまず置いておいて、きちんと感情を表現してもらうほうがうれしかったりするのだ。

小さな非力な女の子でもお父さんに喜ばせたい気持ちは大人と一緒だと思うからね＾＾


ときどき、お仕事でお礼のメールをいただいたりする。
それを那智さんに伝えることがあるんだけど、そういう場合ほとんど「よかったね〜」と言ってくれる。
これはおそらく那智さんが『りん子の手がら』にしてくれているのだ。

那智さんがいなければこの仕事をやっていなかったと常日頃わたしは言葉にしているから、余計にわたしの手がらにしてくれるだろう。

だけど、わたしは、つい聞いてしまう

わたしがお礼を言ってもらえて、那智さんはうれしいですか？

って。

「うれしいよ」と答えてくれると、わたしはもっとうれしくなる。

お仕事のお手伝いをしたときも、もちろんお礼を言ってもらうのはうれしいけど、「助かったよ〜」とよろこんでくれるほうがうれしかったりする。

わたしのように同化していたい人間は同化先の感情が自分の感情になるのだ。
だから、感謝よりもよろこびを表してくれるほうがうれしい。


お父さんと娘のテレビを見て、父娘的同化嗜好のあるわたしは、勝手に娘気分でやきもきしてしまったのでした＾＾






「等式」感想です。このエントリーは深いので感想はゆっくりアップします！(笑)

りん子(^-^)那智さんが感想で言いたいこと、わかる、たぶん（笑）

「等式」感想です。お父さんはうれしいのは当然と言うことから始まる、思考なのだと思う。しかし、今更ながら声に出しての感情の始まりである「うれしい」は重要なのだと自戒しています。(笑)

りん子(^-^)わたしの予想ハズレました（笑） 「うれしい」という感情を表すと、それを言わないときに「うれしくない」が存在すると思わせてしまうから、極力表さない思考かと思いました！

関連記事

• りん子フェミ３ 2015/12/27
• ついにデビュー！？１ 2008/03/20
• 恋しくて 2007/08/02