足りない理由
独特な幸福感
ここ2、3ヶ月、じつは那智さんとゆっくり過ごせていなかった。
お休みだって定期的にあるし、お休みが取れないときは夜短い時間で会ったりもしているので、遠距離やなかなか会えない環境の人からしたら贅沢なことはわかっている。
ちゃんと痛いこともしているし、「いいこいいこ」と頭を撫でてくれてもいる。
それでも3/22にTwitterにつぶやいた言葉が、そのときのわたしの感情を表していた。
根性棒で大小お尻にできた十箇所以上の痣や血豆。とてもとても痛かったのに、自分のまわりだけ濃厚な空気をまとっているような、漠然とした思いがわたしを包みまとわりついて離れない。その濃厚な思いと言葉にしたら『足りない』だった。充分痛かった、足りないのは何か、考え中。
何が足りないのだろう。
この『足りない感』が蓄積されていくと、尻尾振ってご機嫌で全身で大好き〜を溢れさせている那智さんの可愛いりん子でいられなくなっていく。
このわたしというのは、那智さんはもちろんお好きでしょうけど、じつはわたし自身がとても好きなんだ。
那智さんの可愛い女でいることは、わたしにとってとても大切なこと。
どんどんそこから離れていく自分に気持ちは塞ぎ、よけいに落ち込んでいくという自ら首を絞めるような状況になっていた。
まったくよくないスパイラル。
那智さんにもその状態はお伝えして、「足りません〜」と訴えてなんとかバランスを取っていた。
わたしの気持ちが落ち込んでしまうのは、月経の周期と欲情が主な原因だということはもう理解している。
だから、それなりに会って、ちゃんと痛くしてちゃんと気持ちよくなっているのにも関わらず、落ち込んでいくのはどうしてだろうと、ふたりして不思議に思い、その原因をなんとか探ろうと会話を重ねた。
漠然とした欲求は『あの世界』に行きたいということに集約されているように感じていた。
痛いことはしているし、それで涙を流したり濡れたりはしているけど、そこ止まりなんだ。
いや、それだって欲していたものなんだけど、きっとそれだけが蓄積されることでは足りないということなんだろう。
「痛くするだけでおしまいになってます」なんてクレームを付け出す始末^^;
那智さんは事実さんなので、たとえば、打つ回数や時間イク回数などで満足度を計る傾向があるので、苦痛や快楽の時間と量を増やすというのが解決方法「次はたーっぷりね〜」ということだ。
わたしは、自分の状況や求めるものをお伝えすることが役割で、どういう方法でそこに到達させるかは那智さん次第なので「たーっぷり」を信じてお任せするしかないなと思っていた。
で、その『たーっぷり』の後(これを書いている時点で『たっぷり』後です^^;)
いまあらためて、時間や回数以外の『心』寄りの視点から考えてみる。
那智さんは『してあげるね』が好きな人だ。
性的な場面、とくにSM的行為の中で『入れてやる』とか『しゃぶらせてやる』というような与えるセリフは見聞きするけど、那智さんのそれは同じといえば同じだけど、まあ、じゃっかんニュアンスは違うと思っている。
那智さんは、とてもとても施すことが好き。
もう、性癖といっていいくらい。
そして、大きな特徴として『那智さんのやりたい方法で施す』というのがある。
マゾというものは欲張りで、頭の中であれもこれも妄想して欲する。
その漠然とした妄想を現実的に具体的に叶えていくのが那智さん(サドって言ったらいけないかな^^;)の役割なんだけど。
ここはなんというか呼吸のようなものがありまして。
たとえば、わたしが「縛ってほしい」など現実的で具体的なお願いを口にするとして、それをそのまま「はい、じゃあ、縛りましょうね」としてもらっても全然嬉しくないのだ。
この経験から、わたしが那智さんに『してほしい』を伝えるとしたら具体的な事柄ではなく、『那智さんの方法で可愛がってほしい』という大きな括りの要求をして、那智さんは具体的に細部に渡ってやりたい方法で可愛がるというのが、わたしたちのベストだと思っている。
おそらくわたしのマゾの満足は具体的な行為はもちろんなんだけど、満たされる大きな要因は、わたしを求める那智さんの情熱なんだと思う。
わたしという女を根こそぎ覆い尽くすような情熱。
それが、ここ2、3ヶ月のゆっくり過ごせない期間に感じることができなかったのだと思う。
もちろん、きちんと可愛がってくれているし、したいことをしてくれている。
でも、どこかに『きっちりノルマを果たすこと』が、そのときに那智さんの『やりたいこと』になってしまっている感じがしていたのだ。
はい、痛いこと、クリア。
次、おまんこで気持ちよくなること、クリア。
繰り返すが、それを那智さんは楽しんでいるし充分可愛がってくれているのだ。
でも、結果的に『物足りない』と感じてしまったのは、それがノルマを果たすことだったからだと思う。
ノルマを果たすということは効率よくわたしを感じさせるほうがいいわけで、たとえば、以前『痛いことを受け入れるには欲情MAXの最初のほうがいい』と告白したわたしの気持ちを優先してくれて、まず痛いことをしてくれるわけ。
もちろん、そのほうが受け入れやすいからありがたいのだけど、それは那智さんの情熱とは違う種類の『那智さんのしたいこと』だよね。
さんざん気持ちよくしてもらってずいぶん満たされた後で『鞭やる?』なんていうのは、もう勘弁して!!と思うけど、その一歩踏み込む感じ。
痛いことで、大騒ぎしてわーんって泣いて、それだって充分快感だしカタルシスだけど、そこでさらに乳首を愛撫して指を突っ込んで、もう一度鞭を振るう、そういう那智さんのもう一歩。
これが、おそらく那智さんの情熱だと思う。
で、これが、『ノルマを果たすこと』がしたいことになっていたときには感じられなくて、足りないになったのだと思う。
『してあげるね』が好きな那智さんの一歩踏み込む情熱。
してあげたい人だもの、良くも悪くもじつはかなり強烈(笑)
SMに限定していいかわからないけど、とにかく、わたしたちの行為の充足感は、きっとその情熱をぶつけることとぶつけられること、互いに強烈に求め合うことが必要なんだと思うのだ。
それが長い時間ゆっくり会えない状態でのセックス、那智さんがノルマをこなすことに重点を置いて楽しむようなセックスでは味わえなかったのだろう。
だから、『足りない』と感じたのだと思う。
那智さん側の情熱。
食べられちゃうんじゃないかと思うほどの支配欲が、すこし上がる口角からにじみ出るような情熱。
これが必要なのだよね。
と、これは、わたし側の気持ち。
次回は那智さんの見解を(笑)
「等式」感想です。『ノルマを果たすこと』これは、これを演出したかった部分も多分にあります。情熱を持つよりも「やってあげる感」でトホホな雰囲気をだすのも面白いかなとおもっていました。詳細はネタバレになるので後日です。
ここ2、3ヶ月、じつは那智さんとゆっくり過ごせていなかった。
お休みだって定期的にあるし、お休みが取れないときは夜短い時間で会ったりもしているので、遠距離やなかなか会えない環境の人からしたら贅沢なことはわかっている。
ちゃんと痛いこともしているし、「いいこいいこ」と頭を撫でてくれてもいる。
それでも3/22にTwitterにつぶやいた言葉が、そのときのわたしの感情を表していた。
根性棒で大小お尻にできた十箇所以上の痣や血豆。とてもとても痛かったのに、自分のまわりだけ濃厚な空気をまとっているような、漠然とした思いがわたしを包みまとわりついて離れない。その濃厚な思いと言葉にしたら『足りない』だった。充分痛かった、足りないのは何か、考え中。
何が足りないのだろう。
この『足りない感』が蓄積されていくと、尻尾振ってご機嫌で全身で大好き〜を溢れさせている那智さんの可愛いりん子でいられなくなっていく。
このわたしというのは、那智さんはもちろんお好きでしょうけど、じつはわたし自身がとても好きなんだ。
那智さんの可愛い女でいることは、わたしにとってとても大切なこと。
どんどんそこから離れていく自分に気持ちは塞ぎ、よけいに落ち込んでいくという自ら首を絞めるような状況になっていた。
まったくよくないスパイラル。
那智さんにもその状態はお伝えして、「足りません〜」と訴えてなんとかバランスを取っていた。
わたしの気持ちが落ち込んでしまうのは、月経の周期と欲情が主な原因だということはもう理解している。
だから、それなりに会って、ちゃんと痛くしてちゃんと気持ちよくなっているのにも関わらず、落ち込んでいくのはどうしてだろうと、ふたりして不思議に思い、その原因をなんとか探ろうと会話を重ねた。
漠然とした欲求は『あの世界』に行きたいということに集約されているように感じていた。
痛いことはしているし、それで涙を流したり濡れたりはしているけど、そこ止まりなんだ。
いや、それだって欲していたものなんだけど、きっとそれだけが蓄積されることでは足りないということなんだろう。
「痛くするだけでおしまいになってます」なんてクレームを付け出す始末^^;
那智さんは事実さんなので、たとえば、打つ回数や時間イク回数などで満足度を計る傾向があるので、苦痛や快楽の時間と量を増やすというのが解決方法「次はたーっぷりね〜」ということだ。
わたしは、自分の状況や求めるものをお伝えすることが役割で、どういう方法でそこに到達させるかは那智さん次第なので「たーっぷり」を信じてお任せするしかないなと思っていた。
で、その『たーっぷり』の後(これを書いている時点で『たっぷり』後です^^;)
いまあらためて、時間や回数以外の『心』寄りの視点から考えてみる。
那智さんは『してあげるね』が好きな人だ。
性的な場面、とくにSM的行為の中で『入れてやる』とか『しゃぶらせてやる』というような与えるセリフは見聞きするけど、那智さんのそれは同じといえば同じだけど、まあ、じゃっかんニュアンスは違うと思っている。
那智さんは、とてもとても施すことが好き。
もう、性癖といっていいくらい。
そして、大きな特徴として『那智さんのやりたい方法で施す』というのがある。
マゾというものは欲張りで、頭の中であれもこれも妄想して欲する。
その漠然とした妄想を現実的に具体的に叶えていくのが那智さん(サドって言ったらいけないかな^^;)の役割なんだけど。
ここはなんというか呼吸のようなものがありまして。
たとえば、わたしが「縛ってほしい」など現実的で具体的なお願いを口にするとして、それをそのまま「はい、じゃあ、縛りましょうね」としてもらっても全然嬉しくないのだ。
この経験から、わたしが那智さんに『してほしい』を伝えるとしたら具体的な事柄ではなく、『那智さんの方法で可愛がってほしい』という大きな括りの要求をして、那智さんは具体的に細部に渡ってやりたい方法で可愛がるというのが、わたしたちのベストだと思っている。
おそらくわたしのマゾの満足は具体的な行為はもちろんなんだけど、満たされる大きな要因は、わたしを求める那智さんの情熱なんだと思う。
わたしという女を根こそぎ覆い尽くすような情熱。
それが、ここ2、3ヶ月のゆっくり過ごせない期間に感じることができなかったのだと思う。
もちろん、きちんと可愛がってくれているし、したいことをしてくれている。
でも、どこかに『きっちりノルマを果たすこと』が、そのときに那智さんの『やりたいこと』になってしまっている感じがしていたのだ。
はい、痛いこと、クリア。
次、おまんこで気持ちよくなること、クリア。
繰り返すが、それを那智さんは楽しんでいるし充分可愛がってくれているのだ。
でも、結果的に『物足りない』と感じてしまったのは、それがノルマを果たすことだったからだと思う。
ノルマを果たすということは効率よくわたしを感じさせるほうがいいわけで、たとえば、以前『痛いことを受け入れるには欲情MAXの最初のほうがいい』と告白したわたしの気持ちを優先してくれて、まず痛いことをしてくれるわけ。
もちろん、そのほうが受け入れやすいからありがたいのだけど、それは那智さんの情熱とは違う種類の『那智さんのしたいこと』だよね。
さんざん気持ちよくしてもらってずいぶん満たされた後で『鞭やる?』なんていうのは、もう勘弁して!!と思うけど、その一歩踏み込む感じ。
痛いことで、大騒ぎしてわーんって泣いて、それだって充分快感だしカタルシスだけど、そこでさらに乳首を愛撫して指を突っ込んで、もう一度鞭を振るう、そういう那智さんのもう一歩。
これが、おそらく那智さんの情熱だと思う。
で、これが、『ノルマを果たすこと』がしたいことになっていたときには感じられなくて、足りないになったのだと思う。
『してあげるね』が好きな那智さんの一歩踏み込む情熱。
してあげたい人だもの、良くも悪くもじつはかなり強烈(笑)
SMに限定していいかわからないけど、とにかく、わたしたちの行為の充足感は、きっとその情熱をぶつけることとぶつけられること、互いに強烈に求め合うことが必要なんだと思うのだ。
それが長い時間ゆっくり会えない状態でのセックス、那智さんがノルマをこなすことに重点を置いて楽しむようなセックスでは味わえなかったのだろう。
だから、『足りない』と感じたのだと思う。
那智さん側の情熱。
食べられちゃうんじゃないかと思うほどの支配欲が、すこし上がる口角からにじみ出るような情熱。
これが必要なのだよね。
と、これは、わたし側の気持ち。
次回は那智さんの見解を(笑)
「等式」感想です。『ノルマを果たすこと』これは、これを演出したかった部分も多分にあります。情熱を持つよりも「やってあげる感」でトホホな雰囲気をだすのも面白いかなとおもっていました。詳細はネタバレになるので後日です。
COMMENT
りん子さん、こんばんは。
わたしも 足りないって思う時あります。
ノルマをこなす…そんな感じの時、やっぱり足りないです。
年齢的なこともあり、仕方ないと思うのですが。
相手の『かまってあげる』気持ちが
いっぱい伝わってくるとき、心と身体の満足度はとても高いです。
この上ないって思うくらいです。
足りないって、伝えたことはないけどね(笑)
還暦を過ぎてから、本当に下降気味…
2人きりの時間の過ごし方っていうのも
変化していくのだろうなぁ。
老いに対しても、上手くつき合っていきたいですね。
わたしも 足りないって思う時あります。
ノルマをこなす…そんな感じの時、やっぱり足りないです。
年齢的なこともあり、仕方ないと思うのですが。
相手の『かまってあげる』気持ちが
いっぱい伝わってくるとき、心と身体の満足度はとても高いです。
この上ないって思うくらいです。
足りないって、伝えたことはないけどね(笑)
還暦を過ぎてから、本当に下降気味…
2人きりの時間の過ごし方っていうのも
変化していくのだろうなぁ。
老いに対しても、上手くつき合っていきたいですね。
年齢と性はなかなか切実で切り離せないことですよね。
『その人』と付き合っていきたいと思うことは関係や形を柔軟に変化させることが必要なんだろうな。
わたしはね、成熟度や年齢を考えたらこの数年間が那智さんとのセックスのピークなんじゃないかって思っているんだ。
その後は、きっと緩やかに下降するのかな。
相手の体と心、こちらの体と心、うまく一致したときは本当にこの上ないけど、それ以外のときも受け入れられるのは、やっぱり『その人』と一緒にいたいと感じるからなんだろうね^^
伝えずに、上手に付き合っていこうって思えるあこさんはとってもエラいと思います^^
『その人』と付き合っていきたいと思うことは関係や形を柔軟に変化させることが必要なんだろうな。
わたしはね、成熟度や年齢を考えたらこの数年間が那智さんとのセックスのピークなんじゃないかって思っているんだ。
その後は、きっと緩やかに下降するのかな。
相手の体と心、こちらの体と心、うまく一致したときは本当にこの上ないけど、それ以外のときも受け入れられるのは、やっぱり『その人』と一緒にいたいと感じるからなんだろうね^^
伝えずに、上手に付き合っていこうって思えるあこさんはとってもエラいと思います^^
エラいですか?
照れるけど嬉しいです^^
わたし達は幸せですよね~
心も身体も満たしてくれる、男性に巡りあえてるんですものね。
週末に、彼と一緒に暮らしている夢を見ました。
穏やかな雰囲気を覚えています。。
でもそれは、満たされた後だから??(笑)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
嬉しかったのも事実だけど
実際はちっともエラいなんて思えなかったのも事実。
どうしてかな~と考えたら…
わたし達、お互い様だから、言われたくない自分だから、言わないだけなんだ。
でもそれは、相手と良き関係でいたいと思うからで
これがわたし達の形なんだろうなーと納得しています。
照れるけど嬉しいです^^
わたし達は幸せですよね~
心も身体も満たしてくれる、男性に巡りあえてるんですものね。
週末に、彼と一緒に暮らしている夢を見ました。
穏やかな雰囲気を覚えています。。
でもそれは、満たされた後だから??(笑)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
嬉しかったのも事実だけど
実際はちっともエラいなんて思えなかったのも事実。
どうしてかな~と考えたら…
わたし達、お互い様だから、言われたくない自分だから、言わないだけなんだ。
でもそれは、相手と良き関係でいたいと思うからで
これがわたし達の形なんだろうなーと納得しています。
うんうん。
同じこと思っていたよ。
あこさんのコメントだけじゃなくて似たようなコメントを拍手でもいただいたの。
「足りない」なんて訴えるのわたしくらいでね、なんだかみんな健気でエラいなってすこし反省してレスしたんだ。
でも、あとになって、いやいや、それは関係性によっていろいろなんだよねって思い直したの。
訴えることがいい関係と静かに歩み寄るほうが合っている関係、他にもあるはず。
あこさんたちとわたしたちは違う関係だとしても、あこさんからのコメントがいつもうれしいのは『自分たちの関係』を模索したり作ったりできているからなんじゃないかなって思うのです^^
一緒に暮らす夢か〜♪
いいな〜、わたしも見てみたい^^(見たことないってことは!?笑)
同じこと思っていたよ。
あこさんのコメントだけじゃなくて似たようなコメントを拍手でもいただいたの。
「足りない」なんて訴えるのわたしくらいでね、なんだかみんな健気でエラいなってすこし反省してレスしたんだ。
でも、あとになって、いやいや、それは関係性によっていろいろなんだよねって思い直したの。
訴えることがいい関係と静かに歩み寄るほうが合っている関係、他にもあるはず。
あこさんたちとわたしたちは違う関係だとしても、あこさんからのコメントがいつもうれしいのは『自分たちの関係』を模索したり作ったりできているからなんじゃないかなって思うのです^^
一緒に暮らす夢か〜♪
いいな〜、わたしも見てみたい^^(見たことないってことは!?笑)